フジロックは、大人のためのテーマパーク。全力で会場を駆け回る奥浜レイラのフジロックの楽しみ方

各界のキーパーソンが<フジロック>の魅力を語り尽くすシリーズ「TALKING ABOUT FUJIROCK」。今回登場いただくのは、テレビ神奈川『洋楽天国EXXTRA』のVJやラジオパーソナリティーとして活躍している奥浜レイラさん。昨年の<フジロック>会場での富士祭電子瓦版クルーとの遭遇時に快くスナップ撮影に応じて下さった奥浜さん。ボードにははっきりと「DAVE LOVE!!!」と書いていただき、フー・ファイターズへの期待を寄せる姿で登場してくれました。

日頃から洋邦問わず音楽を楽しみその愛を語り尽くしている奥浜さんによる<フジロック>談義。じつは彼女の<フジロック>は先輩や家族にも支えられているようで…?!気合いの入った熱心な音楽ファンともいえる奥浜レイラさんのトーク、お楽しみください!

INTERVIEW:奥浜レイラ

フジロックでは常にランナーズハイのような感覚

ここ数年は<フジロック>に毎年通い詰めているという奥浜さん。ちなみに初めての<フジロック>体験はいつだったのでしょうか?

奥浜レイラ(以下、奥浜)

初めて行ったのは2008年。当時私はスペースシャワーTVで洋楽の番組MCをやっていて。そのスタッフの皆さんが仕事でインタビューを取りに行く予定だったところに「私、すごく<フジロック>に興味があって…宿泊費は自分で出すんで連れてってください!」とお願いして連れて行ってもらって、ザ・ミュージックやケイト・ナッシュ、プライマル・スクリームにもインタビューをさせてもらいました。マニからここ(手の甲)にキスをされてちょっとテンションが上がるっていう思い出深い出来事もありましたね(笑)。なので、第一歩はスペシャさんに機会を作っていただいてどんな空気感かを見に行けた感じで、翌年からはよし自分で行こう!と。

それ以降は毎年行かれてるんですか?

奥浜

いや、じつはその翌年の2009年は行けなかったんです。でもSNSを通していろんな人が<フジロック>へ行っているのを知って「なんで私は今年あの場所にいないんだろう…」って悔しくてたまらなくなってしまったので、その翌年から今までは休まず連続で行ってます!お仕事で<フジロック>に関わっている場合もあるんですが、出演アーティストの方も<フジロック>の会場でなく都内でインタビューを希望される方も多いので、大抵いつもプライベートの感覚7割、仕事の感覚3割くらいで行けていますね。

仕事の仲間と行かれることが多いのですか?

奥浜

千葉のBay-FMで放送していた「Dig the Rocks」という14年くらい続いている結構長い番組(現在は終了)で4年間私が担当させてもらっていたときのスタッフの方々とは今も一緒に<フジロック>へ行っています。もう仕事ではないけれど、元々の音楽仕事のメンバーであり、自分にとっては音楽の師匠のような人たちと一緒に“<フジロック>に集まるメンバー”みたいな感じで絆が生まれていて。夏が近くなるとそのメンバー間で「今年は宿何人部屋にする?」とか「何日の何時くらいに誰が行けるか」って連絡が段々と盛り上がってきて。<フジロック>の期間中、現場ではみんな別々にいるんですけど、でも「どこどこが混んでるから早く来たほうがいいよ」とか、そういう連絡がすごい勢いで回ってて。だから会場ではバラバラ行動の割に一緒にいる感じがする仲間でもあります。

会場では結構ひとりで回られてる感じでしょうか。お話を伺う限り、奥浜さんはきっと自分なりのタイムテーブルが組まれているからそれに沿って動きたい派ですよね?

奥浜

はい。もう<フジロック>では常にランナーズハイみたいな感覚になっているからクタクタになるまで歩いちゃうんですよね。自分の体力さえ持てばどこまでも行けるじゃないですか?レッドマーキーで最初20分まで見たらホワイトステージへ急いで移動して、とか。とはいえ、個人的に今年はウィルコとベックがかぶるのは絶対に勘弁してほしいのと、あとバトルスとレッチリもかぶるんだろうけど困るなあ…みたいなのは今からありますけども(笑)。

レッドからホワイトも急ぎ足で移動するんですね(笑)今年は20回目ということでいいアーティストがガッツリと集まっている分、そういう問題は絶対に起こりますよね…。

奥浜

今年は例年以上にランナーズハイになって歩き回るというか駆け回っている気がしますね。そもそも好きなアーティストやジャンルが多すぎるので、いろんなものを観たいし、観られるのが<フジロック>の魅力ですが、今年のラインナップは本当に楽しみですね。その中でもベックはここ何年も私が絶対に観たいうちのひとりだったので、今年はそこに焦点を合わせて行こうと思ってます。今回は本当にタイムテーブルの発表がこわい!まあ、嬉しい悲鳴とはまさにこのことですが。

いろんな音楽が好きとのことですが、そもそも奥浜さんが音楽を聴き始めたきっかけって何だったんですか?

奥浜

実は父が音楽好きで、一緒に<朝霧JAM>に行ったりするんです。名前もレイラなんでね。(※わからない方はぜひエリック・クラプトンの名曲を参照ください)私の父が好きなものってアメリカのルーツ的なロックなので、十代後半くらいまでは私はあまりわからず、アンダーワールド、ケミカル・ブラザーズとかを聴いていました。それより前は、それこそバックストリートボーイズやインシンクなどのアイドルが好きで、中学生のときは洋楽のヒットチャートのコンピレーションCDを買って聴いてる感じでしたね。でも最近はお父さんと一緒に<朝霧JAM>に行くくらいなんで、段々と好みが似てきていて「ああやっぱり親子って同じ血が流れてるんだな」と思ったりします。

実家にはピンクフロイドとか、U2とかもですけど、アメリカに限らずいわゆるロックのド名盤が揃っていて、たまに「お父さんこれ貸して」と言うと「おまえ…それを聴いたことがなくてその仕事してるのか?!」って怒られてます(苦笑)。私がラジオの仕事を始めるときも父はラジオが好きなので「おまえごときに音楽語れないだろう」って怒られましたもん。でもロック親父の世代からはそう見えるんだな、とも思うので、たまに父に意見を聞いたりもします。ちなみに自分自身が聴くものについては最近は洋邦・そして音楽のジャンルも境目があんまりなくなってきてるので、かっこいいと思うものを見つけていっている感じです。

今年の出演者の日本勢で気になるアーティストはいますか?

奥浜

Lucky TapesやSuchmos…あとは、去年のルーキー出場者から誰がステージに上がるかも気になるところですし…、今年の私はとにかくD.A.N.推しですね。あとはボアダムスも楽しみ!ああ、WANIMAとかも聴きますよ…(と、ラインナップを眺めて嬉しそうな奥浜さん)。

…って、私こんな感じなので、よく「結局何が好きなの?!広げすぎじゃない?」って言われちゃう(笑)。でも自分の琴線に触れるものは、ジャンルとかじゃない。そのミュージシャンの方々の根本的な魅力というか、精神的なものだったりも含めて“こういうタイプのミュージシャンすごく好き”っていうのがあるんですよ。あとは最近、自分は爆発的に売れるひとつ前のアルバムがすごく好きだってことも気付きました。ブレイク前夜的な空気感がたまらないんですよね。

結構予習をしていくタイプですか?奥浜さんは年間のライブ本数もかなり多そうな印象ですが。

奥浜

ちゃんとカウントしたことなかったんですけど、最近人に聞かれて数えてみたら、フェスを除いても年間90本くらい行っていましたね。

やはり結構な数! 1週間に2回以上は足を運んでいる計算になりますね。

奥浜

洋楽邦楽含めるとそのくらいになるんですよね。すごくいいライブを観る機会が続くと、私もうすぐ死ぬんじゃないかなと思うんですけど(笑)。この春はブライアン・ウィルソン、ボブディランも行ってきたし、かと思えばラストシャドウ・パペッツも行く予定だったりで。(※インタビューは2016年4月実施)

いちばん<フジロック>で大変なタイプですよね。

奥浜

そう…“奥浜レイラどこにでもいる”説…。この前もツイッターで「俺が行くライブ必ず奥浜レイラいるんだけど」って流れてきたのを自分で見かけて「あっ…」と(笑)。<フジロック>でも友達には「声かけようと思ったのにものすごい早く歩いててつかまえられなかった!」とか言われる始末。でも、そうやってせわしなくしていると一緒に行ってる先輩たちが「上いくよ!」ってドラゴンドラに誘ってくれたりして。その時は下のステージのことは忘れて「ソフトクリーム食べたいし行く!」みたいな童心に戻ります(笑)

そういうことも思い出に残りますよね。

奥浜

そうですね。あと<フジロック>で誰かに会った記憶ってすごく鮮明に残るんですよ。一緒に何かを観た経験もその後に影響する。たとえばノエル・ギャラガーが来た年、友人とともにグリーンステージの後ろのほうでオアシスを歌い上げながら一緒に観たことがあったんですけど、それですごく打ち解けて以降、さらに仲良くなれたんです。そして、あの場では初めて会った人でも、次に他の場所で会ったときにはひとつ壁を越えているようにすら感じられる。きっとあの場の気持ちを共有した仲間になれてるんですよね。大人になってから仕事とか関係なく友達ができることってあまりないと思うけど、<フジロック>ってそういうことが可能な、貴重な大人のためのテーマパークという感じがするから。

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