今回、「裏TALKING ABOUT FUJI ROCK」(芸人が語る<フジロック>)に登場してくれるのは、今やテレビで見ない日がないほどの売れっ子芸人、バイきんぐ・小峠英二さん。

実は、「裏TALKING ABOUT FUJI ROCK」の第一回に登場してくれたハライチ・澤部さんからの公開指名で実現した今回の登場! ロック好き芸人としても有名で、<フジロック>にも頻繁に足を運んでいるそう。そんな小峠さんが語る<フジロック>とは? 後半には今年の出演者の中から小峠さん的オススメアーティストをピックアップ!

Interview:小峠英二(聞き手:Festival Junkie 津田昌太朗)

<フジロック>での「なんて日だ!」がきっかけで!

━━以前に登場していただいたハライチ・澤部さんからの指名で声を掛けさせていただきました!

小峠 ありがとうございます!なんか緊張しますね。

━━では、早速ですが、<フジロック>には結構行かれているとか。

小峠 行けるときは、行っていますね。一番最初に行ったのは10年ぐらい前で、仕事で行けない年もあるのですが、これまで5、6回は行ってると思います。

━━きっかけは何だったのですか?

小峠 昔からずっと気にはなっていたんですけど、なかなか行けるタイミングがなくて。そんなときに大阪時代に仲の良かった友人が地元に帰ってしまうということがあって、そいつもすごいロック好きだったので、「最後の記念に一緒に<フジロック>行こうや」って。

━━「最後の記念に<フジロック>」だったんですね。ご友人さんもそうですが、小峠さん自身も色んなところでロック好きを公言されてますよね。どういうルーツなんでしょうか?

小峠 一番最初に買ったアルバムはJITTERIN’JINNで、バンドブーム真っ只中を体験して、高校に入ったあたりから、ピストルズ、クラッシュ、ラモーンズという感じでパンクを聴くようになりましたね。

━━TVやブログでBLANKEY JET CITYや髭(HiGE)といったバンドのことを話しているのをよく見かけますが。

小峠 ブランキーはまさに世代で、高校時代からずっと大好きです。あと髭を観たのは<フジロック>が最初だったんですよ。僕は<フジロック>に行くって決めたら、前もってCDショップに行って予習するのが好きなんですけど、そこで「なんか髭って変な名前だな」って思って聴いたら、かっこよくって。

━━<フジロック>がきっかけだったんですね。

小峠 そうなんです。他にも<フジロック>では新しい出会いみたいなのが結構あって、一昨年行ったときに、Hi-STANDARDの難波さんとすれ違ったらしいんです。そのときは特に何もなかったんですが、その夜のラジオか何かで難波さんが「バイキングの小峠くんとすれ違ったよ。なんて日だ!」みたいなことを言ってくれてたらしくて、いつかお会い出来たらなと思ってたんですよね。そしたら半年ぐらい前に島根でロケをやっている最中に、ちょっと威勢のいい感じの人が集まって来て、「ちょっとヤバそうだな」と思っていたら、難波さんだったんです(笑) ちょうどNAMBA69のツアーで島根に来てたらしくて、声をかけてくれたんですよ。 こっちとしては「うわー本物だ!」ってなってたんですが、<フジロック>の一件もあったので、すぐ意気投合して。

━━「なんて日だ!」って言ってくれたやつですね。

小峠 そうそう! そしてその一連の流れが、まさに出雲大社の前だったという。まさに出会いの神様の前で! ちょっとすごい偶然でびっくりしましたね!「<フジロック>以降ずっとお会いしたかったんです」って話して、その場で電話番号交換して、この前ライブに行かせていただいたんですよ。それも<フジロック>繫がりですね。

━━新潟で出会って島根で再会したと。

小峠 そうですね。あ、あと他にも偶然でいうと、2年くらい前に<フジロック>に行ったときに、「小峠さんのアパートの向かいに住んでます。よくお見かけします!」って言われたこともありました(笑) 普段だと会えなかったり、話したりすることもない方と話せるのも<フジロック>の醍醐味かもしれないです。

kotoge-003 フジロックは新しいきっかけをくれる場所 ロック好き芸人、バイきんぐ小峠登場!

新しい音楽との出会いも<フジロック>から

━━これまでの<フジロック>で印象に残っているライブとかはありますか?

小峠 うーん、悩みますけど、レッド・ホット・チリペッパーズかケミカル・ブラザーズかなあ。ホワイトステージで観た髭も良かったしなあ。どのアーティストも<フジロック>で観られた良かったなと思いますね。

━━特別感がありますか?

小峠 <フジロック>の一番良いところだと思うんですが、あの大自然で中でやるていうのがやっぱり格別ですよね。

━━あとロックのイメージが強かったのですが、ダンスミュージックも聴いたりするんですか?

小峠 そうですね、打ち込みも聴きますね。そもそもそういう音楽を好きになるきっかけが、<フジロック>でみたケミカル・ブラザーズなんです。僕が最初に<フジロック>に行った年のトリだったと思うんですけど、もう「凄い!」の一言でした。もちろん名前は知ってたんですけど、そこまで興味はなくて一応観てみようかと思って観ていたら、本当に夜のグリーンステージが本当に広いダンスフロアみたいになって、みんな踊ってて、僕も途中から踊りまくってました。そこから電子音楽も聴くようになりましたね。あの経験が入り口だったような気がします。

━━他にも何かエピソードはありますか? ハプニングとか。

小峠 ハプニングというか、失敗したなと思うのは、イギー・ポップがグリーンステージでやった年があって、やっぱりパンク好きとしては、観ておかないといけないじゃないですか。でも朝からずっと歩きっぱなしで疲れていたんで、一回どうしても風呂入りたいなと思って、温泉に行ったんですよ。上がってちょっとビールとか飲んでいたら、思っていたより時間が過ぎてしまって、戻ったらライブの後半ぐらいで、しかもよく観るとステージに人がいっぱい上がって、物凄い盛り上がってるんですよ。自分も前にいればあのステージに上がれたのに。いまだにあれは後悔していますね。何で風呂行ったんだと。「何でイギーより風呂を選んでしまったんだ!」って!

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小峠さんがオススメする今年出演のアーティスト

━━では今年の出演者はどうですか?

小峠 今年はまだ仕事の関係で行けるか分からないので、そこまではチェックできていないのですが観たいアーティストはたくさんいますね。

━━読者の方がもしかしたらこれをきっかけに新しい音楽に出会えるかもしれないので、小峠さんオススメ出演者をピックアップしてもらってもいいですか?

小峠 お! レーヴェン! <フジロック>でも話題になりましたよね。アルバムも買ったんですけど、やっぱりかっこいいですね。あと今年はキティー・デイジー&ルイスも観たい!

━━フジロッカーらしいチョイスです。(笑)

小峠 そうですか?(笑) あと最終日が豪華ですね。ノエル、ジョニー・マー、そしてウィルコ・ジョンソン! 日本人だと、やっぱり椎名林檎さんは一度観てみたいですね。

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ちょっとでも行きたいと思ったら、無理してでも行くべき

━━ではフジロッカー小峠さんから最後に一言頂けますか?

小峠 とりあえずちょっとでも興味があるんだったら、行くべきなのが<フジロック>だと思いますね。ちょっとでも行きたいと思ったら、無理してでも行くべきだと思います。出演するアーティスト含めてなんですけど、あの空間全体が素晴らしいですから。現実では経験できない異空間。音が山に抜けていくあの感じはあの場にいないと体感できないですからね。

━━あとは観たいアーティストの前にはお風呂に行かないことですね。(笑)

小峠 そうですね。それさえ注意していれば、誰しも楽しめるのが<フジロック>だと思います。(笑)

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text&interview by Shotaro Tsuda(Festival Junkie)
photo by Chika Takami

小峠英二

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SMA NEET Project所属のお笑いコンビ「バイきんぐ」のツッコミ担当。趣味は音楽鑑賞、映画鑑賞、特技はギター

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