■7月27日(土)

○朝

2日目の朝も早く、6時の起床と共に「夜の青いの(=ナイトゴンドラ)は何にも見えなかったんだよ!」と前夜のレポートをしてくれるドラゴンはフル・チャージ完了。ファルコンから靄がかかっていたので景色は見えなかったけれど楽しんでいたと補足説明を受けながら身支度をし、朝食を済ませて出発。すぐに寄り道をしてお花を摘み始めた。「ママ、はい!」

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そしてファルコンの元へ行き、「バアバ、はい!」と花束を渡す。嬉しいプレゼントをもらい、みんなで笑顔になる。もらったお花は押し花にして持ち帰った。

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入場ゲート手前の青ゴンちゃんとその場にいたお姉さんや兄弟と仲良く撮影後、入場ゲートを背に2019年・4歳の思い出となる一枚を収めてから場内へ。

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子どもも使える優先トイレを確認し、グリーンステージを通過。プライオリティ・テントを横切った先にはキュートなガールズバンドがいて、ドラゴンもギターで参戦!

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その後、空いたドラムでエアドラムを叩く!

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でもやっぱりギターを弾きたくなって、グリーンステージから聞こえる怒髪天のサウンドに合わせて激しくエアギターをきめていた。彼のフォームを見れば、日頃から親の影響を受けてロックに傾倒しているのは一目瞭然。

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リトルミュージシャンの気が済んだところでホワイトステージへ。朝の一発目、GEZANをどうしても観たかったので4歳児にもお付き合いいただいた。思考もその活動の仕方も従来のミュージシャンとは異なるGEZANは母が10代のときには存在しなかったタイプの新世代バンド。膨大なエネルギーの塊と化したステージから放たれる実直で強固なメッセージは、聴く者の心をひどく揺らしていたように思う。

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Ⓒ Taio Konishi


○昼

人間の激しさに触れた後は、ランチを食べにアバロンへ。普段見ることはない<フジロック>で何度か見た両手を広げたこのポーズ。小さな体全部で大切な何かを受け止めているみたいに見えた。

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この日のランチは昨年感動した「タナカクマキチ。」の照焼き舞茸ピザと決めていた母。ファルコンは舞茸天そばをチョイス。

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ドラゴンは「ママ、いいにおいがするよ?」と空腹をアピールし、「朝霧食堂」のぐるぐるウインナーを所望。もう1本食べたいという彼に「1日1ぐるぐる」ルールを急遽強いた。

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大道芸人に見入った後、声をかけられたこどもフジロッカー・ファミリーの3歳男児と意気投合し、仲良くキッズランドへ移動。こうした子ども同士の触れあいもまた、<フジロック>のいいところ。

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○夕方

森のステージにはこどもフジロック的ヘッドライナー、ケロポンズが登場。しかし、始まってすぐに過去には例を見ない途轍もなく激しい雨が降り出した。

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雨は刻一刻と激しさを増し、サウンドが雨音でかき消されそうになっていく。写真では伝わらないのが悔しいところだが、そんな極悪な環境下にも関わらず、ケロポンズ、ゲストの翼くん、そして大勢の子どもたちとそれを見守る大人たちはずぶ濡れになりながらも夢中でライブを楽しんでいた。

終いには滝のように勢いよく流れ落ちる雨水に頭を突っ込んで修行する男児が現れるなど、しっちゃかめっちゃな状況で生まれたこのステージでの熱い一体感こそが今年のハイライト、まさに“こどもフジロックの真髄”だった。

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子どもも大人も、大自然の中でアーティストのプロ根性と子どもたちが音楽を楽しむ気持ちが交差したあの場にいた人たちはそこで体感したことを生涯忘れないことだろう。疑いようがなく今年一番本気で泣けたステージであり、これこそがフジロック・マジック。もう最高としか言いようがない!

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放心状態で森を出て、雨と汗でグッショグショになった服を着替えさせてから向かったのはグリーンステージ。子どもの耳を守る防音イヤーマフの重要性について、テキストリンクこどもフジロックのインタビュー取材「【こどもフジロック】「アジカンのお願い」の真相、そして防音イヤーマフの必要性 — 後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)」を受けてくださった後藤さんの立つASIAN KUNG-FU GENERATIONのステージを息子ドラゴンと共に観たかったのだ。

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Ⓒ Masanori Naruse

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Ⓒ Masanori Naruse

参加する皆が気持ちよく過ごせて楽しめる空間作りを推奨し、多様性を容認するアジカンのライブは最高のロックンロール・ショーだった。

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いいライブを立て続けに観た後は、またしても雨。冷えた体を温めるために食べた「一風堂」のラーメンは雨入りながら心にまで染みた。普段なら飲まないスープをファルコンが一気のみするほど寒かったことに加えて台風の影響により雨が強まる予報も出ていたため、ドラゴンとファルコンはここで終了。

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○夜

2人と別れてからマーティン・ギャリックスを観た。その後も止まない雨の下、苗場食堂で画鋲の登場を待っていると危険レベルの悪寒が全身を駆け抜けたため泣く泣くSIAを諦めて宿へ戻り、ドラゴンと共に配信映像で観た。状況を考えると、これはこれでありだと思えた。

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母の帰還に上機嫌なドラゴンは「タマゴ探し、したかった〜」と言い残してすぐに寝落ち。ファルコンはすでに夢の中、自分はひとりデス・キャブの配信を観ながら寝落ちしたようだった。