「大物やメインだから観なくちゃいけないとかじゃなくて、
自分のやりたいように楽しめるのがまたフジロックの魅力」

——では去年は深夜のレッド・マーキーを中心に攻めた感じですか?

そうですね。ほぼずっとレッド・マーキーにいました。オリバー・ヘルデンスとムラ・マサを観たくて。それが午前2時とか3時くらいだったので、そこが目当てだったんですよ。なので、シガー・ロスで仮眠を取るみたいな。

——贅沢な仮眠ですね。

いやー、本当に贅沢ですよね。でもそういう選択肢でもいいというか、大物やメインだから観なくちゃいけないとかじゃなくて、自分のやりたいように楽しめるのがまた<フジロック>の魅力だなと思いました。

——これまで<フジロック>でいろいろ観た中で、特に印象に残っているアクトは何ですか?

ホワイト・ステージのアウトキャストかな。彼らはずっと活動休止していたんですけど、その年はいろいろなフェスに出るというアナウンスがあり、<コーチェラ>でもすごいライヴを披露し、<フジ>も決定したので、もうこれを見逃したらいつ見れるかわからんということで私自身のモチベーションもかなり高かったんですけれど、期待をはるかに超える最高のライヴでした。DJとベースとコーラス2名という、めちゃくちゃシンプルな編成で、しかもふたりのファッションも最高にかっこよくて。聴きたい曲も全部やってくれたし。最高の想い出ですね。

——目当てのアーティスト以外にも、移動の途中などで偶然素晴らしいライヴに出会ったりするのも<フジロック>の醍醐味のひとつですが、そういうものってありましたか?

しっかり予習して、綿密に予定を立てるほうなので、いまのところあまり寄り道系の出会いはないのですが、移動中の道で、栗コーダーカルテットさんの『ピタゴラスイッチ』のテーマ曲が聞こえてきたのは感動しました。「わ、本物だ!」って、つい動画を撮ってしましました(笑)。

20170412_qetic-0299 IMALUが語る、フジロック。フジロックの楽しみ方は無限大!

——きっちり計画を立てる派なんですね。

自分が観たいアーティストは絶対に一分一秒も見逃したくないので、どんなに飲んだくれていようが、そこだけは移動の時間も含め、きっちタイムキープします。常に時計を見て、時間を管理する役ですね。

——時計係(笑)。

はい。観たいライヴがはじまる5分前とかには、必ずベストなポジションにいたいので。

——お気に入りのご飯とかありますか?

えっと、ラムチョップかな?

——ラムチョップ。どの辺のエリアですか?

たぶんフィールド・オブ・ヘヴンのあたりだったと思いますけど。いつもそれを食べますね。あと苗場食堂のとろろ定食とか。でもすごい並ぶので、タイミングが合えばですけどね。

——ちなみに今年観たいアーティストは?

ゴリラズは観たいですね。いったいどんなゲストを連れてくるのか、それも見どころです。それにしても今年のラインナップは大人な感じですよね?

——たしかに(笑)。1990年代というか、いま30代後半から40代はど真ん中というか、堪らないラインナップです。

サンファも観たいな。彼はザ・エックス・エックスのオープニングアクトとして日本でライヴを披露していて、それがめちゃくちゃ良かったんです。あとあとメジャー・レイザーも観たい。前にスタジオコーストで彼のライヴを観たんですけど、すごいエンターテイナーで、最高に盛り上げてくれるんです。そのときは、本当にすごい盛り上がりで、スタジオコーストってこんなに揺れるんだってくらいフロアが揺れてました。<フジロック>というシチュエーションであの爆発的な盛り上がりを体験してみたいですね。

——今年は何日目を狙ってますか?

決めがたいですね。今年は泊まりでいきたいなあ。もし間に仕事があったら、また行って戻ってのパターンをやるかも。あと去年の始発で帰るパターンも捨てがたいですね(笑)。あの楽しさを知ってしまうと、ヘッドライナーが終わって帰るとか、ちょっと勿体なさすぎますよね。

——たしかに。深夜専門で遊びに来る人たちもいるらしいですから(笑)。<フジロック>って本当に自分なりの楽しみ方で楽しめばいいんですよね。今日はとてもいいヒントを頂いたような気がします。ありがとうございました!

20170412_qetic-0268 IMALUが語る、フジロック。フジロックの楽しみ方は無限大!

INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL’17

music140217_fujirock1 IMALUが語る、フジロック。フジロックの楽しみ方は無限大!

2017.07.28(金)、29(土)、30(日)
新潟県 湯沢町 苗場スキー場
OPEN 09:00/START 11:00/CLOSE 23:00(予定)

公式サイト

text&interview by Naohiro Kato
photo by 大石隼土