＜フジロック・フェスティバル（以下、フジロック）＞初のコラボビール「FUJI ROCK LAGER」の誕生を記念したイベント＜FUJI ROCK Pre-VIBES with BREWDOG＞が、5月23日（金）に渋谷PARCOで開催。FUJI ROCK LAGERが世界最速で振る舞われ、＜フジロック＞定番のフェス飯も数量限定で提供。LIVE ACTにはSAMOとDONGROSSOが登場した。今回は、＜フジロック＞の高揚感を疑似体験できたプレミアムナイトの模様をレポート！
フジロック初のコラボビールを世界最速で味わう
渋谷のど真ん中、PARCO屋上のPBOX。この場所は2025年の4月からイベント運用がスタートしたばかりのオルタナティブスペースだが、5月23日は会場内に緑緑しい芝が一面に敷き詰められており、おそらくいつもとはやや異なる雰囲気になっていたのだろう。
それもそのはず！ この日に開催された＜FUJI ROCK Pre-VIBES with BREWDOG＞は、＜フジロック＞初のコラボビール「FUJI ROCK LAGER」の誕生を記念したイベント。会場に入った瞬間、足元に広がる芝を見て、早くも苗場に思いを馳せる人も多かったはずだ。
イベントの目玉である「FUJI ROCK LAGER」は、2007年にスコットランドで創業したクラフトビールメーカー・BREWDOG（ブリュードッグ）が、＜フジロック＞と共同開発したコラボビール。BREWDOGは2022年から＜フジロック＞をサポートしており、今年は初のコラボビールという大役を担うことに。味わった感想はのちほど触れるが、まずは今回のイベントで提供された「FUJI ROCK LAGER」と「PUNK IPA」のテイストを紹介しよう。
「FUJI ROCK LAGER」は、グレープフルーツやマンゴーの香りに、ライムのさわやかさ、レモンのキレ、桃やアプリコットの甘さなどが融合。山の空気に合う柑橘のフレーヴァーとキレのあるのどごしが、＜フジロック＞にぴったりのビールとなっている。
そして「PUNK IPA」は、BREWDOG誕生のきっかけを作った、同ブランドの定番ビール。グレープフルーツ、パイナップル、ライチといったトロピカルフルーツとキャラメルの香りと、最後に残るシャープな苦みが特徴的な黄金色のクラシックビールだ。
BREWDOGはそもそも、“パンクな精神”を原点とするブルワリー。型にとらわれない自由な発想と独自のマーケティングを武器に、ビール業界に風穴を開ける存在として挑戦を続けている。また、ラガービールが主の日本において、IPAビールを中心に勝負するBREWDOGのスタイルそのものがパンク！ そのスタイルは＜フジロック＞と通じ合うものがあるだろう。
また、会場内では＜フジロック＞の名物となっているフェス飯も提供。今回のイベントに数量限定で用意されたのは、甘辛いタレでじっくりと焼き上げられた豚肉と白米の相性が抜群の「もち豚丼」と、細かく刻んだ野菜と納豆を温かいご飯にかけた「きりざいめし」だ。
会場入りするとオーディエンスたちは早速、BREWDOGオリジナルの「FUJI ROCK LAGER」or「PUNK IPA」とフェス飯をオーダー。そしてビールがなみなみと注がれたコラボアルミカップを写真撮影して、インスタのストーリーズに即UPする光景が広がっていた。
一夜限りのLIVE ACTはSAMOとDONGROSSO！
しばらくすると、NYC出身で明石育ちのDJ・SAMOが登場。SAMOの流す曲のグルーヴが会場内へと浸透し、オーディエンスの縦ノリ＆横ノリがじわじわと広がっていく。その気持ち良さから、さながら＜フジロック＞のごとく、シューズを脱いで踊る女性の姿も。
19時を迎え、会場内はライトダウン。同時にスクリーンに映るグラフィックも赤に代わり、来場者たちを夜の苗場に連れて行くような演出に。そしてSAMOは徐々にBPMを上げながらダンスフロアを形成。気づけば会場内は、音楽とお酒を愛する人でいっぱいとなった。
ここで筆者もようやく、FUJI ROCK LAGERを体内に注入。グレープフルーツ・マンゴー・ライム・レモンのさわやかな旨みに、桃やアプリコットのほどよい甘さ。それらが組み合わさるフレーバーは、これぞまさにフルーティなクラフトビールといった味わいだ。
「何時間でも音楽に浸っていたいあなたの喉を潤します」という説明は、まさに。汗をかき、喉が渇く苗場で呑んでいたら、いくらでも……そんなビール。また、FUJI ROCK LAGERの大きな特徴である豊かな香りは、“五感で楽しむ”＜フジロック＞では重要なファクターとなり、音楽体験にもうひとつの彩りを添えてくれるだろう。この日のイベントでも時間が進むにつれて、華やかなビールの香りが会場内に広がっていく。みな気分良く、ビールが進んでいる。
SAMOのDJ終了後、スクリーンには＜フジロック＞のアーカイブ映像が流れる。このときばかりは来場者たちも映像に魅入り、思い出話に花を咲かせていた。そして気づけば会場内はさらにパンパンに。LIVE ACTの2組目、満を持してDONGROSSOの登場だ。
5月21日にフルアルバム『ANTI SOCIAL SOUNDSYSTEM』をリリースしたばかりのDONGROSSOの3人は、シックなタキシード姿でステージに現れると、アルバム収録曲を次々と投下。日本語のリリックは躍動的なグラフィックでスクリーンに映し出される。
「SUKIYAKI」でギアを上げると曲終わりに、この日は演者のステージと観客のフロアが同じ高さだったため、用意されたお立ち台にMCの2人が登壇。さらに大沢氏が「ステージ前の境界線からこっちに来てもいいけどね」と観客を煽る。その煽り通りに、ライブ中盤からオーディエンスが傾れ込み、ステージとフロアは一体に。多幸感のある光景だった。
その後も盛り上がり続けたライブだったが、個人的には「BOUROU」の“足りないParty night〜♪”で大団円。リリックに乗せた気持ちは、7月の本番で回収されるのだろう。渋谷で音に酔った、苗場で風に潤いたい。さあ、次は＜フジロック＞で会おう。
Text ＆ Interview by ラスカル（NaNo.works）
Photo by Kazuma Kobayashi
今年もフジロックの会場に、BREWDOGが登場！
面白味のないビールが支配するこの世界を変えるべく、日々挑戦を続けるPUNK集団・BREWDOG。2022年に初参加して以来、音楽シーンとの関係を深めてきた彼らが、今年も＜フジロック＞を舞台に存在感を放つ。
会場内では、今年のために開発された特別なビール「FUJI ROCK LAGER（フジロック ラガー）」が販売される。ブースは2024年と同様に、イエロークリフとオレンジカフェに出店予定。苗場で飲む「FUJI ROCK LAGER」や「PUNK IPA」は、一味も二味も違うはずだ。
音楽と自然、そして最高のビールが交差するこの空間で、PUNKな夏を体感してほしい。
