ジョージ・ウィリアムズが語る親子フジロック

この人の声を聴いたことがない人はいないのではないしょうか。各界のキーパーソンによって<フジロック>の魅力を語り尽くすコーナー「TALKING ABOUT FUJIROCK」。今回ご登場いただくのは、ラジオ・テレビでのレギュラー番組を始め、多くのテレビCMやナレーション等で活躍中のDJ、VJであるジョージ・ウィリアムズ(George Williams)さんです。ご存じの方も多いと思いますが、過去には<フジロック>のホワイトステージでMCを務め、フジロック歴もベテラン組。ジョージさん自身も、2002年より<GG(=George’s Government)>というイベントを主催するなど、音楽を心から愛するオーガナイザーでもあります。

今回の「TALKING ABOUT FUJIROCK」は、親子でフジロックに参加するパパ・ママを応援する企画「こどもフジロック」との連動インタビュー!三児の父でもあるジョージさんに「父親」という視点で<フジロック>を語っていただきました。

INTERVIEW:George Williams(ジョージ・ウィリアムズ)

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今年で開催20回目を迎える<フジロック>ですが、ジョージさんの初参加はいつですか?

2年目の豊洲の時、WHITE STAGEのMCをやってくれないかって言われて「ギターウルフ!」とか、「Tokyo Shock Boys!」とかを数年やっていました。初年度はスケジュールの都合で行けなくてね。もう20周年ですか。すごいなあ。

2回目からずっと参加されているんですか?

ずっとではなく、行けない年もあったけど「InterFM」と「M-ON」関連もあるから半分は行ってるとは思うな。昔も今もそうだけど、苗場に着いて<フジ>のあの門をくぐると「また今年も始まった」と感じるね。いいライブをいっぱい観てきました。

今までで印象に残っているのは?

98年のイギー・ポップ。当時、ステージへ呼び込みをするアーティストとしないアーティストとが両方いたんだけど、イギーは不要だったからステージ横で観られてね。WHTE STAGEのトリで、隣にはニック・ケイヴが立っていてさ。

すごい状況ですね。

横にイギー・ポップがいて、隣にはすっごい喜んでいるニック・ケイヴがいて。「これは一生忘れられないシーンになるんだろうな」って観ながら思ったくらい強烈だったよ。その時間、GREEN STAGEではビョークがやっていたから少し観にも行ったんだけど、僕は歌姫よりもガソリンと泥が観たいと思ってWHITEへ戻った。そしたらお客さんを50人なのか、100人なのかを上げちゃっててさ。一人や二人をステージにあげるのは観たことあったけど、何十人もだなんて、大丈夫? って思っちゃったよ。

セキュリティ心配ですよね。

ロックは危険だと思いましたね。そんなイギーを観て、この人はステージの上で死ぬ気なんだろうなって、そのぐらいのバイタリティと情熱を感じました。あと、99年のグリーン・ステージのトリがレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンで、始まった瞬間にお客さんが飛んで、それが波に見えたんだよ。すごかったから明確に覚えているね。それからプロペラヘッズ。当時、彼らの曲をラジオで流していて、ライブはどんなもんなのかと思って観ていたら、HDDに問題があったのか、音が思うように出なかったみたいで、途中何回か止まったり、やり直したりしていて。それでもすごくカッコいいライブで、HDDを使っていても人や魂を感じられるステージだったから彼らをすごく好きになったんだ。もうね、<フジロック>には想い出がいっぱいあるの。この年のプロディジーを観たとか、忌野清志郎さんの曲をバックステージで聴いていたなとか、楽屋にコーンがいたよなとか。

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どのステージに愛着がありますか?

やっぱりWHITEだね。MCやっていたから思い入れもあるし。99年、苗場に移って1発目の金曜日のWHITEは僕のオープニングMCで始まったわけだけど、注意事項を伝えているだけなのに水を撒いているやつがいたり、叫び声あげたりしているの見て、これ、絶対聞いてねえなって。超盛り上がるなっていうのが熱気と共にすごく伝わってきた(笑)。

(笑)。<フジロック>を長年経験していると、自分の気持ちや行動に変化があったりするんでしょうか?

初期の頃はバンド目当てで行っていたんですよ。例えば、絶対レイジ観るぞとかね。観ようと思っていて観られないことが最初は嫌だったな。今も観たいバンドはもちろんあるけど、それよりもあの現場で、苗場でビールを飲みたいの。

すごいわかる(笑)。

「レッチリやってるから観に行こう!」とかもね、すごくわかる。だけど僕は、レッチリがちょっと聴こえてくるここでビールを呑むのもいいなって思うんだよね。「InterFM」のブースの裏で酒を飲みながら友達と会話するのが大好きなんですよ。

うっすら音が聴こえてきてもGREENを観に行こうとはならない?

うん、この椅子すごい座り心地いいなあ、ビールあと1杯、とかだね(笑)。贅沢な時間ですよね。

そこで行かない選択をしても後悔はしないし、楽しいものですよね。

オアシスも<フジロック>の会場のひとつだからね。あそこにずっといるっていうのも楽しみ方のひとつ。

確かに、年齢を重ねる毎に楽しみ方が変わりますよね。一緒に過ごしたい人がいたり、毎年そこでしか会えない人がいるのも<フジロック>の楽しみだと思うんです。その人たちと過ごす時間を大切にしたいという気持ちが年々増しています。

25歳の自分と45歳の今の自分は同じ人間だけれども、<フジロック>での過ごし方も平日の過ごし方も違うしね。25歳の頃はいつも朝の4時、5時まで呑んでいたけど、今は夜9時半、10時になるとちょっと横になろうかなって思ったりするし。でも、根本にある音楽が好きとか、音楽から感じるエネルギーとかは変わっていないと思うんですよ。

現在では3人の子を持つ父親でもあるジョージさんにお聞きしたいのですが、父親としてお子さんを<フジロック>に連れていきたいと思いますか?

音楽から学べることっていっぱいあるから連れて行きたいと思っているんですけど、仕事で行くことが多いのでまだ子どもをフェスに連れて行ったことがなくて。ブルース・スプリングスティーンの言葉に「学校で学んだことよりも、3分レコードから学んだことの方が多い(We learned more from a three minute record than we ever learned in school.「No Surrender」)というのがありますが、本当にそうだと思うし。強制的に好きになれなんて言わないけど、父ちゃんが大好きな音楽や、音楽ってこんなに美しいものなんだよってことは家でも日々教えているつもり。

お子さんはどんな音楽が好きなんですか?

13歳の娘がラモーンズとかザ・ビーチ・ボーイズ、スピリチュアライズドを好きになってきていてね。この前もクアトロでウルフ・アリスを一緒に観たり、ライブはいろいろ観に行っているんですよ。でも野外の音楽フェスにはまだ行けてなくて。

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