家族の数だけそれぞれのスタイルがあるように、子連れフジロック・スタイルも様々でしょう。
この「子連れフジロッカーズ・インタビュー」では、子どもを連れてフェスに参加する人がその時の自分には何が必要かを最終確認していただけるような参考例を集め、フェス参加ファミリーのケース・スタディとしてアーカイブしていきたいと考えています。
第3回は、フジロックへ参加する予定として昨年インタビューに登場してくださった福原家ご夫妻が、実際にフジロック’17に参加してみてどうだったのかについてのアフター取材を実施しました。
5歳と1歳の兄妹を連れて、10年ぶりに参加した母と初参加の父というラインナップの福原家。夫婦それぞれのリアルな体験談をお届けします。

■福原家プロフィール(神奈川県横浜市在住・移動手段/車)
父・ヒロキ(フジロック参加歴:昨年初/38歳/会社員)
母・ノリコ(3回目(2005、2006)/36歳/主婦)
長男・アキト(昨年初/5歳7ヶ月)
長女・アカリ(昨年初/1歳5ヶ月)*昨年参加した当時の年齢です

□フジロック参加前のインタビュー記事
『子連れフジロッカーズ・インタビューVol.1 〜石川家と福原家〜』

■福原家の場合 〜フジロック参加後のお話〜

参加以前、フジロックをご存じでしたか?

父:はい。4歳上の兄が富士山での初回から結婚するまで毎年行っていたので話は聞いていました。

初めて参加してみてのフジロックの印象は?

父:音楽だけじゃない音楽のフェスティバル。音楽がどこかから聞こえてくる気持ちの良い場所に、自然、食べ物、子ども向けのものなどいろんなものがある。この世界感に惹かれる人が多いんだなというのが発見でした。

想像との相違は?

父:もっとヘヴィでディープなロッカーたちの集まりかと思っていたけど全然違うものでした。あの環境はアウトドアが好きな自分のストライクゾーンでしたし、全体の雰囲気も良く、気配りが行き届いていることも随所に見られました。ただ、大雨が降ってきて。2時間くらいやったっけ? 

母:そうね。

父:「雨は降るもんだと思え」という石川さんの言葉(昨年の石川家インタビューを参照)があったおかげでシュミレーションできてはいたんですけどめちゃくちゃ降って、けっこう過酷で。

母:到着してとりあえずオアシスでご飯を食べていたら、アキト(長男)が始まった大道芸に食らいついて一番前で観て、大道芸のお兄さんに絡んでもらって。シャトルバスの待ち時間とそこで、あの日の晴れの部分を全て過ごしてしまった後で、ポツ、ポツ、ザーって(笑)。

雨の中どこへ?

母:雨で遊ぶのはプレイパークで慣れているので、まずはキッズランドへ行き、雨で止まっていたメリーゴーランドに乗りたいと言うアキトとずっと待っていて。この人(長女アカリ)はご飯を食べてから4時間も寝てくれて! もう最高!
 
父:アカリが起きていて大雨だったら、にっちもさっちも行かなかったかもしれない。ラッキーでした。

01 【こどもフジロック】子連れフジロッカーズ・インタビューVol.3 〜福原家〜
02 【こどもフジロック】子連れフジロッカーズ・インタビューVol.3 〜福原家〜
03 【こどもフジロック】子連れフジロッカーズ・インタビューVol.3 〜福原家〜

会場までの移動手段は?

父:宿泊先のペンションに車と荷物を置いて、越後湯沢駅まで送ってもらってシャトルバスで移動しました。駅で1時間くらい並んだかな。

母:それも石川家情報で「開門の時間とずらして、お昼頃行くとわりと空いてるよ」と聞いて、あえてゆっくりめに出発したのに! それでも1時間並びましたね。

父:だから滞在時間は昼の2時頃から夜の9時前くらい。

母:グリーン・ステージのヘッドライナーあたりの人混みはちょっと危ないと聞いていたからその前に帰ろうって。

情報を活かして行動されていたんですね。

母:そう。前もって動いて完璧なタイムスケジュールだったはずなのに帰りのシャトルバスが30分くらい来なくて。ここで待つとは思わなかったから、どっと疲れが…次来る時は絶対場内の駐車場に停めたいって思った。

母は10年ぶりにフジロック場内に足を踏み入れてどうでした?

母:気持ちがよくて。記憶はあやふやながらも、こんな感じ、こんな感じって懐かしくて。音楽は聴けなくても私はボードウォークを歩きたかったから「ここ歩くだけでもめっちゃ楽しいから行こう」と川で水遊びをしてたアキトも誘って、あわよくばSAKURAGUMIみたいな(笑)。

ヘヴンの名物ピザですね。食べられました?

母:食べました!整理券もらって遊びながら待てたので子連れでも大丈夫でした。

04-3 【こどもフジロック】子連れフジロッカーズ・インタビューVol.3 〜福原家〜

父:場内でのストレスはなかったよね。さっきも言いましたけど、人が溜まらないようにとか、表示をわかりやすくとか、そういった工夫やノウハウが詰まりまくっていて全体がプロの仕事やなと。

ビジネスマン的な見方ですね。

母:きっと若い頃には来たことがない、大人の感想よね。

父:安全も考えた上であんな田舎に短期間で何万人も呼ぶわけですからホントすごいなって思いますよ。あと外国人の多さに吃驚しましたね。バスの席が隣りだったスペイン人グループは2週間のバケーションのうち4日間がフジロックだと言ってました。

母:弟に誕生日でプレゼントしてもらったってね。

父:外人の比率の高さも驚いたけど…。

母:ヘリノックスの多さやろ?(笑)

父:そう。椅子の形のまま背負うでしょ? あれは危ない。

05 【こどもフジロック】子連れフジロッカーズ・インタビューVol.3 〜福原家〜
06-3 【こどもフジロック】子連れフジロッカーズ・インタビューVol.3 〜福原家〜