今回一番大変だったのは何でした?

父:行き帰りのシャトルバスの待ち時間かな。

母:うん、そこだね。会場の中に入ってしまえば、わくわくエンターテイメント感が高いから遠さも気にならなかったし、食べ物、トイレ、何も困らなかったね。

父:でもそれは限られたインフラでは仕方ないと思う。ただ、宿の手配や天候荒れたらどうしようとかも含めて、行く前の準備にかけるエネルギーと段取りはかなり必要でしょ? そこは気合いを入れないといけないなと。

母:子どもがいるからでしょ? 独身時代はいかに小さい装備で身軽に行くかばかりを考えてウエストポーチ一個で行ってたもん。自分たちが子どもを守るためにいかなる状況にも対応せねばならぬという風に変わったからね。過酷な野外フェスの一面もあるけど、もう少し気軽に行ける人もいるはず。

07 【こどもフジロック】子連れフジロッカーズ・インタビューVol.3 〜福原家〜

独身時代と比べての違いは?

母:まったく違った。トラブルなく行きたかったから守りに入った部分もあって。本当は聴きたいものがあったんだよね?

父:あった、あった。

ちなみに誰を?

父:RADWIMPSですね。「君の名は」を観ていたので。でも、そのために子どもの動きも全部合わせるのはややこしいし。別の日だったけど、コーネリアスとかも観たかったなぁ。

母:他の子連れ家族に聞いたら、ビョーク含めたくさん観られたって人もいました。きっと行けば行くほど上手になるんだろうし、子どもも大きくなるし。昨年はみんなで我慢して過ごしたので、次はみんながひとつずつ願いを叶えたい(笑)。来年は1個、再来年は2個、その次は3個って増えていけばいいって。

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今回、子どもをフジロックに連れて行ったのは我が子に何かを見せたいとか、感じさせたいからでしたか?

母:正直に話すと私は自分のため。

父:ステージを観せるというのはまだ早くて、これは親に付き合わせた感じですね。自然ではキャンプ、スキーなど子連れの家族の遊びを普段からしていますし。

母:子どもはフジロックでなくても同じレベルで楽しめるところはあると思いますが、大人が行きたいところに子どもも楽しめる仕掛けを作ってくれているのは親としてはすごく有り難いですよね。

欲張らず、バランスが取れている!

母:(夫を指さして)欲張らないんですよー。でもコスパは悪い(笑)。

父:無理はしなかったからね。僕は人混みとか、ほんと嫌なんですよ。

母:守りのフジロックでしたから(笑)。

父:狙いのアーティストも観ず、欲張らなかったからこういう結果なんだと思います。

母:帰りに農産物直売所だけは寄ってくれるんですけど、私はもっと欲張りたいんです。だからもう少し欲張って欲しいんです(笑)。

父:酒の一本くらい買わないと(笑)。でも、農産物直売所の駐車場で「せっかくだから観光を」ってネットで調べ始めるのとか…「もうよくない? 帰ろうよ」って言っちゃう。

温泉寄っていこうとか、蕎麦食べようとかもない?

母:まったくない。でもフジロックに一緒に行けたってことで大きな目標は達成。

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今年は?

父:まだ未定です。とりあえず昨年は子連れで行ってみて、フジロックがより身近になった。今年以降はフジロックに対してアンテナが高くなって、ニュースをみたり、開いてなかったFacebookを見たりもすると思うんですよ。子どもの成長とタイミングが合えばまた行きたいですね。

福原家は旦那さんの興味と理解があって参加できましたが、そこが難しいご夫婦もたくさんいらっしゃると思うんです。

母:夫婦の場合、奥さんが行きたくなくても旦那さん一人で行くと思う。男の人ってそれができるでしょう? でも反対はやり辛いし難しい。

乳幼児の場合は授乳のこともありますしね。

父:一昨年、アカリ生んで0歳で行こうとしたよな。仕事で行けなくなったけど。

母:逆に赤ちゃんだから行けると思って。今年がチャンスかなって。

それにしても先に、先にと対処されたことがすごい。

母:経験者が教えてくれたからね。ヘッドライナー前に帰ったと話すと驚かれたりしましたが。

でも「うちはうちのやり方で」というのが大事かと。

母:こんな我が家の話が誰かの参考になれば嬉しいです(笑)。

企画・取材・写真・文=早乙女‘dorami’ゆうこ
写真提供=福原家

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