こんにちは、あたそと言います。普段は会社員をしながら、たまに文章を書いたりトークイベントを開催していたりする者です。

さて、本来ならば迫る<フジロック>に向けて、今頃ワクワクドキドキしながら準備を進めている時期でしたが、コロナ感染症拡大のため、残念ながら今年は延期になってしまいました。
<フジロック>が生きがいのひとつであり、毎年の恒例行事になっていた方も多いはず。<フジロック>に行けない今年は、なんだか味気なく寂しい夏になってしまいそうですよね。

しかし、今年の<フジロック>への思いを成仏させるべく、また来年に向けた気持ちをより強いものにさせるべく、この記事では<フジロック>が苗場で歩んできた歴史を振り返っていきます。来年は、一体どんな<フジロック>のなるのでしょうか。ぜひ思い出に浸りながら、見てみてくださいね!

フジロックが苗場に辿り着くまで

1908_pocari_ataso_03 フジロック2021に思いを馳せて。苗場で歩んできたフジロック史を振り返る by あたそ

<フジロック>といえば、越後湯沢の苗場スキー場ですよね。<フジロック>がたくさんの人から愛されているのは、緑豊かな大自然が広がり、端から端まで約4キロ(!)もある、広大な苗場という土地で開催されているからというのも大きな理由として挙げられるでしょう。

昼から早朝まで会場のどこかではロックに留まらないさまざまなジャンルの音楽が爆音で鳴り響き、音楽やライブだけではなく至るところに用意されたアトラクションやハプニング。更に、音楽を聴きながら昼から飲むビールの美味さ!普段の生活とはかけ離れた世界に、魅了され続ける人が多いのも頷けます。

ご存知の方も多いかもしれませんが、ここで少しおさらいを……!

1908_pocari_ataso_02 フジロック2021に思いを馳せて。苗場で歩んできたフジロック史を振り返る by あたそ

フジロック公式サイト「ヒストリー」より

“フジ”ロックという名前や富士山をモチーフにしたロゴからも想像できるように、実は第1回目となる1997年には、富士山近郊の天神山スキー場で開催されました。現在は「ふじてんリゾート」という名前に改名され、朝霧JAMの会場である朝霧アリーナ · ふもとっぱらの比較的近くでもあります。会場からは富士山を眺めることもできるんですよ!
国内初の海外アーティストを中心とした本格的な野外ロック・フェスティバルとなりましたが、台風の影響などにより、残念ながら2日目は中止に。掘ればわんさか出てくる当時のエピソードの数々を、耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

そこから<フジロック>は、東京都豊洲の東京都ベイサイドスクエアで開催された第2回目を経て、大自然のなかで開かれる音楽フェスとして現在の苗場スキー場に会場を移し、2日間から3日間開催になり、今に至るという歴史を持っています。

毎年、台風が直撃しようが凄まじい雨が降ろうが中止にならない<フジロック>でしたが、今年は新型コロナ感染症拡大の影響もあり、長く続いた歴史のなかでも初の延期となってしまいました。
本来ならば、24回目の開催です。ヘッドライナーもテーム・インパラ(Tame Impala)にザ・ストロークス(The Strokes)、電気グルーヴと確実に最高の日々を過ごせたはずなのに……!本当に残念でなりませんが、来年には安心して大好きな音楽を大好きな場所で見られるよう、ひとりひとりがしっかりと予防対策を行っていきたいですね。

フジロックを支え続ける存在

1908_pocari_ataso_08 フジロック2021に思いを馳せて。苗場で歩んできたフジロック史を振り返る by あたそ
2002年当時のポカリスエットブース

オアシス、グリーン・ステージの両サイド、そしてホワイト・ステージ後方にある爽やかな青い看板。毎年同じお店が同じ場所にあるという光景は、なんだか安心できますよね。

実は、ポカリスエットはフジロックをサポートし始めて22年目になり、スポンサーとしても長い歴史をもっています。朝から晩まで酒を飲んだ日でも、雲ひとつなく汗の止まらない日でも、「まあ、ポカリ飲んでおけば大丈夫だろう……!」と熱中症対策や飲酒による脱水時にもまさにお守りのような存在でもありました。

1908_pocari_ataso_main フジロック2021に思いを馳せて。苗場で歩んできたフジロック史を振り返る by あたそ
2002年当時のポカリスエットブース

寒暖差も激しく、天候も変化しやすい会場での開催にも関わらず、思いっきり音楽を楽しむことができたのも、ひとえにポカリスエットのおかげ……!?なのかもしれません。気温の高いなか、キンキンに冷えたポカリスエットが体じゅうに染み渡り、蘇っていくあの感じは、フェスで体験できる思い出の1ページであったように思います。

re1908_pocari_ataso_06 フジロック2021に思いを馳せて。苗場で歩んできたフジロック史を振り返る by あたそ
2019年 昨年のポカリスエットブース

そして、今年の開催に際して、組立式アウトドアチェアの持ち込み禁止やレッド・マーキーでの椅子・シートの利用禁止など、初めてルールが敷かれたことも記憶に新しいですが、<フジロック>の歴史や文化は来場者の皆さんが作ってきたと言っても過言ではありません。

1908_pocari_ataso_01 フジロック2021に思いを馳せて。苗場で歩んできたフジロック史を振り返る by あたそ

スキー場であるという立地を考慮した色とりどりのアウトドアアイテムを身に纏っている方から、気合いの入ったコスプレをしている方、ビーサンにホットパンツと虫刺されが心配になってしまう服装の方まで。その幅広いファッションは、さまざまなメディアでも取り上げられています。

毎年夏前になると、「これ、フジロックに着ていきたい……!」という基準でさまざまなアイテムを取り入れたくなっちゃいますよね。こだわりを持つ部分も個人で異なっていて、会場内で多様化するファッションも楽しみのひとつになっています。

海外、特に香港・台湾からの来場者もここ近年では増加しているように感じます。公式HPやTwitter/FacebookなどのSNSでも中国語での投稿もされ、会場内でも日本語ではない言語が飛び交っていました。

国籍も言葉も文化も違うかもしれませんが、それでも<フジロック>や音楽を愛する気持ちは同じです。異なったバックグラウンドを持つ大勢の人が、好きなアーティストのステージに感動し、声を上げ、手を挙げる。その光景は「音楽が好きでよかった!」「今年もフジロックに来れてよかった!」と思う瞬間でありながら平和の象徴でもある……というのは、コロナ感染症拡大の影響で中止になり、世界の状況が刻一刻と変化していく今だからこそ感じられる気がします。

独身時代に魅了され、結婚や出産を経て再び苗場の地に舞い戻ってくる方も多く、子ども連れファミリーも見かけるようになりました。キッズランド内には子ども向けアトラクションや駄菓子屋さんまで用意されていますし、食事や飲み物の種類も豊富です。親だけではなく、家族で楽しめる要素がたくさんあるのはうれしいですよね。

1908_pocari_ataso_04 フジロック2021に思いを馳せて。苗場で歩んできたフジロック史を振り返る by あたそ

私は、朝からラム入りカフェラテを飲み、ビール片手に体力の限界が来るその時まで好きなアーティストを見まくって朝方に宿に戻って泥のように眠り、1年ぶりに再会する友達とダラダラ近況を報告し合うという本能に従った3日間を過ごしているのですが……こんな風に好きに過ごし、同窓会のような気持ちで友達と再会できるのも、出演アーティストに関係なく「フジロックだから」と、<フジロック>そのものが愛されているからこそだと思います。

どんな年齢や国籍でも、音楽が好きでもそうじゃなくても、フジロックに行けば何かがあって、楽しい時間が過ごすことができるのは、スタッフ・来場者も含めたたくさんの人が携わり、それぞれが深い思い入れを持っているからではないでしょうか。

残念ながら今年は中止になってしまいましたが、「Keep On Fuji Rockin’」としてさまざまな企画が展開されています。本来の開催予定日であった8月21日(金)~8月23日(日)には、『FUJI ROCK FESTIVAL’20 LIVE ON YOUTUBE』としてのYoutubeでの配信が決まっています。

FRF ’20 LIVE ON YOUTUBE ARTIST LINEUP

配信アーティスト、チェックしましたか!?もちろん、会場に足を運びたかった……!という気持ちは強く持っていますが、貴重な過去のライブ映像からサンボマスターの撮りおろしライブ、そして電気グルーヴの新曲MVまで!内容も多岐に渡り、配信だから堪能できる、目の離せない3日間になりそうです。

今年は延期になってしまったからこそ、自分がどれだけ<フジロック>が好きなのか、日々音楽に支えられてきたのかを再確認する日々が続いています。でも、やっぱり、<フジロック>のない今年は寂しいですよね。

まだまだ先かもしれませんが、きっと1年なんてアッという間になるはず!来年こそは、絶対に苗場スキー場でお会いしましょう!

Text by あたそ(@ataso00
photo by 宇宙大使☆スター

Official Supporter POCARI SWEAT

1908_pocari_ataso_05 フジロック2021に思いを馳せて。苗場で歩んできたフジロック史を振り返る by あたそ

ポカリスエットはフジロックのサポートを始めて今年で22年目となります。残念ながら、この夏はフジロッカーの皆さんとお会いすることができませんが、来年、また苗場で皆さんの笑顔をサポートできることを楽しみにしています。(引用:フジロック公式サイト「オフィシャルサポーターメッセージ」より)

ポカリスエット公式サイト

あたそ

神奈川県横浜市出身。普段は会社員として働く傍ら、たまにインターネット上であれこれ文章を書いたりトークイベントを開いたりしている。好きな飲みものは酒。自分の思ったこと・感じたことをきちんと文章で表現してくことと、健康が当面の目標。著書『女を忘れるといいぞ』(KADOKAWA)、『孤独も板につきまして 気ままで上々、「ソロ」な日々 』(大和出版)。

AmazonTwitter