初出演Awesome City Clubが語る“憧れのフジロック” #fujirock

毎回様々なゲストに登場してもらい、<フジロック・フェスティバル(以下、フジロック)>の魅力/思い出/体験談について語ってもらう「TALKING ABOUT FUJI ROCK」。今回は今年フジロック初出演を果たす注目の5人組、Awesome City Clubの登場です。男女混成の華やかな佇まいでシティ・ポップからソウル、ファンクまで様々な要素を飲み込んだポップ・チューンを鳴らす彼らは、観客として向かったフジロックで見た光景から楽曲を制作した経験も。今回はマツザカタクミさんとPORINさんの2人に、そのときのことを含むフジロックの思い出や、当日に向けた意気込み、今年楽しみな出演アーティストを聞きました!

Interview:Awesome City Club(マツザカタクミ、PORIN)

マツザカ「自然が豊かで、音楽を聴く場所として最高なんじゃないかと思います。」

——Awesome City Clubは今年<フジロック>初出演を果たしますね。まずは決まったときの感想を教えてもらえますか?

PORIN:出演が決まったときはメンバーそれぞれ別の場所にいたんですけど、グループLINEですぐに共有しました。私の場合は、早速自分の親に電話して、「めっちゃいい話があるよ!! 何だと思う?」って焦らしながら報告もしました。

——本当に嬉しかったんですね。

PORIN:<フジロック>のステージに立つのは夢だったので。そのすぐあと、デモ作りのためにatagiとモリシーと会ったんですけど、そのときにも会った瞬間にメンバー同士で「おめでとう」って言い合いました。

マツザカ:僕は別行動で、ワンマン用の衣装の打ち合わせに行く途中だったんで、現場に着いてお世話になってるスタイリストさんに「さっきいいことがあって……」と伝えたら、その人もなぜか知っていたんですよ! 「フジロック決まったんでしょ?」って。

PORIN:私が既に、お世話になった人に報告しまくっていたんです(笑)。

マツザカ:俺と同じタイミングでバンドメンバー以外の人たちも知ってるって、すごいことだと思うんですけど(笑)。

02 初出演Awesome City Clubが語る“憧れのフジロック” #fujirock

——観客として初めて<フジロック>に行ったのはいつのことだったんですか?

マツザカ:僕は10年ですね。実は、GAN-BANブース(場外オフィシャルショップ「岩盤」)のバイトで行ったのが最初だったんですよ。前にやっていたバンドでお世話になっていた人が『GAN-BAN NIGHT』によく出ていて、その繋がりで「ライブも観られるし、どう?」って誘われて。それで、泊まり込みで3日間バイトしに行きました。アトムス・フォー・ピース(Atoms For Peace)が観たかったので。実際に行ってみると、色んなことが衝撃的でした。会場ではバイトをして、ライブをちょっと観ての繰り返しだったんですけど、あの年はすごく雨が降っていましたよね。最終日のマッシヴ・アタック(Massive Attack)がはじまる前に自分の仕事がすべて終わって、へとへとで観に行ったら、暗くなったどしゃ降りのグリーン・ステージで、マッシヴ・アタックがポリティカルな、なかなかポップとは言えないライブをしていて、それを何万人もの人が楽しんでいて……。「日本じゃないみたいだ」というのが最初の印象でした。去年のエイフェックス・ツイン(Aphex Twin)でも同じような気持ちになりましたけど、<フジロック>って不思議な場所ですよね。

PORIN:私はアーケイド・ファイア(Arcade Fire)が出た14年に、まっつん(マツザカタクミ)やモリシーと一緒に行ったのが最初です。この年は前の事務所の先輩のウルフルズさんが出ていて、めちゃくちゃかっこよかったんですよ。ヒット・ソングがたくさんあるのもすごいなぁと思いました。この年は2日目だけだったと思うんですけど。

マツザカ:俺はその年は、テントに泊まって3日間行きました。

PORIN:私は14年が初めての<フジロック>で、宿も取ってなかったんで、「テント泊は無理かな」と思って2日目だけにしたんですよ。でもそのときのアーケイド・ファイアのライブが本当によくて。メンバーと一緒にライブを観ながら、夜の会場に金の紙吹雪が舞う様子にすごく感動して。その思い出を曲にしたのが “GOLD”という曲です(『Awesome City Tracks 2』収録。「まぶしいほど/輝いてた/あの日見た/GOLDの光は消えない」)。

マツザカ:そうそう。“GOLD”はその体験がなかったらできなかった曲ですね。

03 初出演Awesome City Clubが語る“憧れのフジロック” #fujirock

——Awesome City Clubの楽曲にも所縁のある場所になったんですね。<フジ>は自然が豊かなフェスですが、そういう意味で印象に残っている思い出というと?

PORIN:たとえば、去年は雨で会場がぐちゃぐちゃでしたよね。でも、みんな楽しそうだったし、<フジロック>に行き馴れている人も多いしで、色々とカルチャーショックを受けます。

マツザカ:「フジロックに行く用の服や靴」ってありますよね。「この靴、絶対フジロックでしか使わないな……!」っていう(笑)。

PORIN:ある(笑)。みんなあの会場でしかできないオシャレをしたりしてね。

マツザカ:<フジロック>は自然が豊かで、音楽を聴く場所としては最高なんじゃないかと思います。僕はトリプルファイヤーと仲がいいんですけど、そのメンバーが大学の友達と一緒に<フジロック>に行ったりしているんで、僕も「ついて行っていい?」と参加して、テントで一緒に泊まったり。夜中のうちに雨でテントが流されて、次の日場所が少しずれていたりとか、朝に暑さで起きたりとか色々ありましたけど、でも、朝から観たいライブがあると頑張って起きたりして。バーベキューエリアでがっつりバーベキューをしている人……とか、それぞれの時間を楽しんでいるような雰囲気がいいですよね。ずっとキャンプをしている人もいて、「それはそれで楽しいんだろうなぁ」って。

PORIN:去年私は大雨の中でエイフェックス・ツインを観たんですけど、あのときは「これ、もう悪魔じゃん……!」という気持ちでした。でも、本当に酷い雨でしたけど、まるでそれも演奏の一部かと思えるぐらい音と見事にマッチしていて、すごくいいライブでした。で、私はそこから(雨に打たれて)「フジロックまじで無理。もう一生来ない!!(笑)」って言いながら友達とホワイト・ステージに向かったんですけど、その先で観たLCDサウンドシステム(LCD Soundsystem)のライブが本当によかったのもいい思い出でした。

マツザカ:あと、僕がよく覚えているのは、アウスゲイル(Asgeir)が初めて<フジ>に来たとき。あのときは直前まで結構雨が降っていたのに、アウスゲイルがはじまった瞬間に雨が止んで太陽が出てきて――。確か、ホワイト・ステージでしたよね? 後光が差していましたね。14年の電気グルーヴのライブも印象的でした。会場の結構前で観ていたんですけど、CO-HEADLINER的な立ち位置で日本のアーティストがメインステージに出演しているのもすごかったですし、音圧がすごすぎて、それこそ体が震えるような感じで。「この舞台で日本人を代表しているんだな」という感じがすごくしたんです。もともと<フジ>とも縁の深い人たちですし、会場みんなが幸せそうで……あの光景はすごく覚えています。