子連れフジロッカーズ・インタビューVol.8 〜広瀬家・栃木から苗場へ〜

家族の数だけそれぞれのスタイルがあるように、子連れフジロック・スタイルも様々でしょう。この「子連れフジロッカーズ・インタビュー」では、子どもを連れてフェスに参加する人がその時の自分には何が必要かを最終確認していただけるような参考例を集め、フェス参加ファミリーのケース・スタディとしてアーカイブしていきたいと考えています。

第8回となる今回は、広瀬家のりょうこさんにお話をお訊きしました。母・りょうこさんは2001年から18回連続でフジロックに参加、そして長男・りんのすけ君は0歳から連続してフジロックに参加しています。会社員として仕事をしながら育児中のシングル・マザーが語る子連れフジロック談には、その豊富な参加経験とお人柄から出てくる「なんとかなる」「それほど大変ではない」といったポジティブ・ワードが並びます。

■広瀬家プロフィール(栃木県栃木市在住・移動手段/車)
母・りょうこ(フジロック参加歴:18回/(2001〜)39歳/会社員)
長男・りんのすけ(4回/(2015〜)4歳8ヶ月・年中)

■広瀬家の場合〜栃木から苗場へ〜

——りょうこさんのInstagramを拝見すると昔から<フジロック>に参加されているようですが、いつからですか?

2001年から毎年です。

——妊娠、出産の年も参加?

はい(笑)。ちょうど妊娠中が7ヶ月とか8ヶ月だったんで、ぎりぎり行けました。

——まるで<フジロック>にタイミングを合わせたかのような(笑)。

ははは(笑)。そうなんです。

——ということは、りんのすけくんは4歳にして今年で5回目?

はい。1回目の参加は生後8ヶ月のとき。だからちょうど良かったんです。さすがに新生児なら連れて行かなかったですね。

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——これまでに<フジロック>で出会った最年少は生後3ヶ月の赤ちゃんでした。

それはすごいですね! かっこいいですねえ。あんまり小っちゃいと心配ですけど、行きたかったらどんどん連れて行っちゃったほうがいいと思います。私の場合はいつも友達が手伝ってくれているからいいけれど、大人はもう一人いたほうがいい。でも思ったより大変じゃない気がしますし、子連れでも大丈夫なんで。子連れもいいと思いますよ。

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——お住まいはずっと栃木ですか?

若いときは東京にいたりもしました。そのときは新幹線とシャトルバスで行きましたね。子連れで行くようになってからは荷物が多いので車で。私、普段は荷物を持たない人なんですが<フジロック>のときは荷物も結構持って行ってます。まあ、なんとかなりますけどね!

——宿泊は?

泊まるときは越後湯沢とか遠くにホテルを取ってます。毎年<フジロック>へ行くには行くんですけど、何日目に行くかは子どもの予定を見たりしてからぎりぎりに決まるんですよ。そうすると宿がなくなっちゃうんですよね。なので5月、6月くらいの予定が見えたそのときに探して空いているところに泊まっています。本当はキャンプとかやってみたいんですけどね。

——2001年、どういうきっかけで<フジロック>に初参加されたのですか?

2000年に友達が行って「楽しいよ」って言われたんで、「じゃあ、一緒に行きます」と言って参加しました。苗場プリンスも取れたんで。

——いきなり良いスタートでしたね(笑)。

そうなんですよ。最初の頃はけっこういい思いをしていたんですけどね。3、4年くらいは(笑)。

——それはお友達と?

はい。3人グループでした。

——今でもその方たちと現地で会いますか?

いや、みんなもう<フジロック>に行ってないです。来てる友達も子連れはいない。どこかに子どもを預けて夫婦で来てたりですね。うちの場合は両親が仕事をしていて忙しいこともあって預けられないのもありますが、一緒に来ると楽しいですし、小さい今のうちに連れて行っちゃおうって思って。子どもが生まれる前まで行っていたし、妊娠時も元気そうだし大丈夫かなあって思って。

——預けたら預けたで心配もありますよね。

そうですね。でも家族の協力があって子どもを預けて楽しめるなら、それはそれでいいと思います。

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——毎年参加されているのに理由は?

なんでですかね? 当たり前のように行ってるから。

——りんのすけくん、いつ頃から<フジロック>へ行っていることわかってきました?

あんまりわかってないかも(笑)。川とか遊びに行ってる感覚じゃないかなと。うちも田舎なんですけど、もっと自然のところへ行ったほうがいいかなというのもあるし、公園とかも好きだからキッズランドの滑り台とか川とかけっこう遊べるしいいかなって。

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——川にはお子さんが率先して?

そうですね。「川行く」って言ってました。

——ゴンちゃんはおうちに?

ないです! 持って帰れるのが日曜の遅い時間じゃないですか。それよりも前に帰ってきちゃうのでないんですよ。

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——フジロックで一番心配してることは?

天気くらいですかね。悪いときは結構心配ですね。子連れでの最初の何年かはいい天気だったんで。2017年がちょっと降ったくらい。だからそんなに大変じゃなかったかもしれない。あとはトイレとかですかね。そんなには悩んではないです。そんなに気にしてないというか(笑)。トイレは並ぶのがダメそうなんで、どうしよっかなというのはありました。

——優先トイレは使われなかった?

あ! 優先トイレがいまいちどこにあるかわかんなかったんです。

——各トイレエリアにステッカーが貼ってあるのがそれですが、確かに角度によっては見えにくいと思ったりもしました。

あららら。じゃ、今度は大丈夫かな? 入口のところでは見つけられたんですけどね。

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——食べ物は?

「何食べる?」って聞くと「麺」と答えるくらい麺が好きな子なので、<フジロック>にも麺はいっぱいあるので適当に好きなものを選んで一緒に食べてます。ちょっと時間をずらして空いているときに食べちゃって。去年はところ天国のラーメンとオアシスのタイラーメン。

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——タイラーメンということは、ジャスミンタイですかね?

そうです、ジャスミンタイでした。3歳、食べてましたよ。辛くないから大丈夫だったみたいです。夜は結局ところ天国のラーメンをまた食べてましたよ(笑)。そのとき「おしっこ!」とか言われて麺が伸びちゃって。赤ちゃんの頃は和光堂とか持って行ってたんですけど、そんな感じでもう食べれるし。おやつは持って行っていてカートの中で食べてます。

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——昨年はどんな風に過ごされたんですか?

産後のここ5年くらいは1日だけの参加になっちゃっていて、去年は土曜日に行って夜ホテルに泊まって普通に帰りました。以前は3日間全部参加だったんですけどね。

——土曜というと一番大変な台風の日。大丈夫でしたか?

そうです(笑)。私は大丈夫なんですけど。なんだかんだでゆっくりになっちゃって10時くらいに着いて。毎年予約している駐車場に車を停めて、そこから歩いて会場へ行って。着いてすぐにご飯を食べちゃいましたね、去年は。食べてからキッズランドへ行って、ところ天国へ行って、川行って、ボードウォークに行って。

——王道の子連れコースですね(笑)。

そうですね、ほんとそう(笑)。去年はアヴァロンまでしか行けませんでしたね。天気が良かったら行けるんですけど。その後もまたワゴンを引いて、キッズランドに行って。

——私はバギー派なのですが、ワゴンカートはどうですか?

けっこう辛いです(笑)。私、一人だから頑張って引いてますけど(笑)。

——でもお昼寝では気持ちよさそうに眠っている子が多いような。

そうなんですよ。けっこう寝てますよ、あそこで。お菓子食べたり、椅子とかも全部入れて。

——<フジロック>ではデコ車みたいにDIYしている家族が多いですが、屋根は?

そうですよね! すごいですよねえ。うちのは普通に屋根がもともと付いてるのを買いました。 

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——雨が降ってきた夕方以降、どこにいました?

やっぱりキッズランドにいました。あとは、ホワイト・ステージとアヴァロンの間にある坂のあたりにいました。雨がすごかったときはホワイト・ステージにいましたね。夜はホワイト・ステージにいたかったので。

——誰目当てで?

フィッシュボーンが観たくて。でも雨がすごくなっちゃって途中でホテルに戻りました。まだ観たい曲がやってなかったので観ていたかったんですけど「まあいっか、しょうがないか」って。

——大人だけだったら、自分だけならいました?

いました、いました! もちろんいました、前のほうに(笑)。でも結構ひどくなっちゃったし、ワゴンの中にビニールを敷いていたんですけど、それが風で飛んでいっちゃって。道行く人が全部拾ってくれたりして。子どもはそんな状態でもワゴンの中で寝てて(笑)。いつもだったら「ウワーン!」ってなっちゃうのに、寝てることにびっくりしちゃって! それでその日はホテルに戻りました。でもまた(フィッシュボーンは)来ますよ、たぶん。

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——昨年の台風の影響は伝説の初年度よりもひどかったそうです。

ほんとですか?! キャンプしてた友達が、現地では会わなかったんですけど後から「テント、ちょっとやばかった」とは聞いてましたけど、97年のよりもひどかったんですね。風がひどかったですよね。大変でしたよね、ほんとに。

——台風が来るとわかっていて何か特別な対策はしました?

いや、そんな特別なことはしなかったです。

——もう18回も参加されてお子さんも4回参加していると万全な対策ができていますよね。

そうですね。普通に毎年同じような感じです。レインウエアなら、こどもはポンチョ。セパレートはちょうどいいサイズがなくて。雨でも汗かいちゃうので着替えは3セットくらい持ち歩いて、何かあったらのために車にはもう1セットくらい積んでます。でも、何か対策をしないといけないかもしれないですね、去年ぐらいのひどさだったら。

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——子連れでの<フジロック>。独身の頃と何が一番違いますか?

全然違いますね。ぜんぜん飲んでないです。前は朝からわーって飲んだくれて、夜はレッドマーキーとかあそこら辺で飲んでました。昔は夜中のステージも綺麗なキャンドルナイトもいつも見てたけど、すぐ帰っちゃうからそういう時間はなくなりました。でも子どもも踊ったりしてるからわりと音楽好きなんだなって思えたりして楽しいので行ってます。

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——大人ひとりでの<フジロック>子連れ参加は大変ですか?

大変ですけど、それほど大変でもないかな。現地で会う友達に助けてもらったりしているので、それほど困らないです。もちろん誰か、大人2人いればいいんですけどね。今、子連れで行きたいと言ってる若い夫婦がいるので一緒に行けたらって思ってます。こないだアコチル(<ACO CHiLL CAMP 2019>)へは両親連れて家族で行ったんですよ。すごい楽ちんでした(笑)。

——ご両親はどうして参加を?

誘ってみました。<フジロック>だと、ちょっとどうだろうかなと。親世代だと歩き慣れてる人じゃないとダメかなと思うけど、アコチルだったらそんなに歩かないし、いいかなと。ご飯に並んでもらったりといろいろやってもらって。でも楽しそうでした。

——<フジロック>以外のフェスにも多く参加していますか?

独身時代はいろんなところに行ってましたね。サマソニ(<SUMMER SONIC>)とか、お友達が好きな人が多いからロッキン(<ROCK IN JAPAN FESTIVAL>)も。子連れだと、ゴールデン・ウィークにさいたまスーパーアリーナでやってた<VIVA LA ROCK>。あれは結構近いんで行ってみました。キッズコーナーみたいなのがあると聞いてちょっと行ってみたんですけど、いつも野外に行っているので建物の中のはダメだったみたいです。「外行きたい」「野外のステージならいい」って言われちゃいました(笑)。

——4歳ですでに野外フェス志向に仕上がっていますね。

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あと、ライブでファミリーシートがあるのには行ってみたりしてます。こないだハイスタ(Hi-STANDARD)に連れて行った時も楽しそうにはしていたんですけど、やっぱり野外がいいみたいで。「お外でやるんでしょ?」とか言われちゃって(笑)。だから、今のうちはそういうライブとかよりは野外の<フジロック>とかのほうがいいのかなって。

——今年はいつ参加されますか?

3日目に参加します。今年はやっぱりケロポンズを観ようかと。去年はキッズランドの森のステージでしか観ていないんで、今年はアヴァロンでこどもフジロックのヘッドライナーを観ようと思っています。

——ケロポンズ以外は?

まだ全然情報を見てないんですよね。「とりあえず行こう」みたいな(笑)。

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——最後にお訊きします。<フジロック>は広瀬家にとってどんな存在ですか?

ライフワークかな。こんなに何回も行ってると当たり前のようになっちゃいますが、子ども本人が行きたいと言っているうちは一緒に来ようかなって思ってます。

photo by広瀬家
text & interview by 早乙女‘dorami’ゆうこ

こどもフジロックFacebook>では、フジロックに子連れで参加する人にとって役立つ情報の収集、発信、シェアを呼びかけ、皆で助け合い、子どもも大人もフジロックを思いっきり楽しもうという想いが活動のベースにあります。<こどもフジロックFacebook>では、役立ち情報のシェアを呼びかけています。子連れで不安に感じていることなどを、子連れ参加経験のある方は体験談をシェアしてください。

INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日)
新潟県 湯沢町 苗場スキー場
OPEN 09:00/START 11:00/CLOSE 23:00(予定)

公式サイト
INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL OFFICIAL SHOP【岩盤/GAN-BAN】

住所:〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-50-35 池袋 P’PARCO B1
営業時間:11:00 – 21:00
定休日:不定休(PARCO休館日に準ずる)
TEL/FAX:03-5391-8311

岩盤オフィシャル