■こどもフジロック的ヘッドライナーが語る「音・食・育」
—本日のテーマ「音・食・育」の下、こどもフジロック的2大スターであるケロポンズとDJみそしるとMCごはんの共通点を探りながらお話を聞かせていただきます。さっそくですが、音楽性は異なる2組。しかしどちらも幅広いファン層ですよね?
おみそはん:見た目がゆるキャラだからじゃない? 色もすごく派手だし。
一同:(爆笑)
ポンちゃん:着ぐるみみたいだからね。ワーっと来てくれるのは小学校低学年位までで、その後AKBやロックなどへ行ってから、子どもができるとまた帰ってくる。
おみそはん:めちゃめちゃすごい! 大きくなって保育の勉強で来たりもするんじゃない?
ケロちゃん:そういうのもあるし。だから赤ちゃんからお年寄りまでの3世代かな。
—長年活動されているからこその素敵な現象ですね。おみそはんはいかがです?
おみそはん:子どもたちもいるし、お爺ちゃん、お婆ちゃんもいる。それと大学生や20代の男女が来てくれるのが多いですね。
—ターゲットを決めていたりするんでしょうか?
ケロちゃん:一応、ケロポンズの場合は子どもと親子が対象ですね。
おみそはん:私は対象を決めていない…というか、ご飯食べる人、全員! みたいな(笑)、人類すべてです。
—音楽を作る上でのこだわりは?
おみそはん:何を言っているかがわかること。
ポンちゃん:すごく大事だね。
おみそはん:すぐ覚えて歌えるようにみんなが分かる言葉使いにしたり、簡単に作れるレシピを考えて歌にしたり。長くても5分、短くて3分の世界の中で単純明快に作れたらいいなあと。
ケロちゃん&ポンちゃん:すごく共通してる。
ケロちゃん:サビなどは歌いやすいように、覚えやすいようにしたりとかはなんとなく無意識で作っているかも。まあ、そればかりではないけどね。
ポンちゃん:繰り返しが多いからすぐ歌えるのもあるね。
ケロちゃん:だから耳たこソングとか言われちゃう(笑)。
—もともと持っている感覚で作ったらこうなったってことですよね。
ポンちゃん:もともともあるけど、そうなっていった部分もあると思う。違うのも作ってみたけど、「あれ? 伝わらないな」ということがあって、そぎ落とされて今のスタイルのなったんだと思います。子どもにウケるとすごく嬉しいから‘子どもにウケたい’というのはあるかもしれない。
ケロちゃん:あとさ、歌詞の言葉遊びを面白がっているという点でも似てない?
おみそはん:野菜にも人格があって、とかね。
—どちらの世界にも見えやすいストーリーが描かれ、子どもたちにも分かりやすいのは共通しているけれど、それぞれやり方が違う。
おみそはん:ダンスと歌とかね。
ケロちゃん:表現方法がラップだったりね。おみそはんの音楽には遊び心がたくさん詰まってるし、ケロポンズには子どもが全身を使って遊べるような遊び歌が多いんだよね。
—子どもは最も本能的に生きている人たちなので、そこにウケるということは解放されて本能を取り戻した大人にもウケけるはず。だからフジロックからも出演依頼が来るのではないでしょうか。
ポンちゃん:有り難いですね。
—フジロックの出演者はすべて違うテイストをお持ちですが、‘ロックであること’が唯一の共通条件と聞いたことがあります。こんなに柔らかで子どもたちもワッと寄ってくるような2組ですが、皆さんの想いはロックそのものですもんね。
ケロちゃん:嬉しいですね。ロック魂でやってます(笑)。
ポンちゃん:パンクだって、ミュージシャンに言われたこともあったけどね。