■音育の場としてのフジロック

—フジロックは子どもにとっていい環境だと思いますか?

おみそはん:いいよーぅ。

ポンちゃん:いいよー。

ケロちゃん:絶対いい。自然の中だし、解放されてるじゃないですか、すでに。親も楽しんでるし、KIDS LANDもあるし。

ポンちゃん:私、去年初めて娘を連れて行って。

おみそはん:えー!

ポンちゃん:6年生だったから無料で。

おみそはん:え? 6年生って無料なの?

ポンちゃん:そうなんだよ。中学生までは親が一緒なら無料なの。

おみそはん:えー、そうなんだ!

ポンちゃん:連れて行ってみて、選んで聴いている音楽じゃないものをフジロックでは浴びれるんだってことがよく分かった。家に帰ってから変わったよ。それまでは好きなミュージシャンだけを聴いていたけど、今は浴びるように、今まで聴いてなかったものをどんどん聴くようになったからすっごくびっくりした。

—面白い変化ですね。

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ケロちゃん:グリーンで観たKen Yokoyamaさん、一番気に入ってたよね。

ポンちゃん:あと「大人があんなになってるの、初めて見たよ!」って。「ペットボトルは飛ぶはみんな水は被るわで」って、話が止まらなくて。

ケロちゃん:大人の観客のはじけっぷりについて驚いてたね。

ポンちゃん:「あんな人たち、日本のどこに住んでるの?」って言うもんだから「普段はネクタイ締めて、電車に乗って仕事へ行っているんだよ」と答えたんだけど「嘘だ!」って。本当にびっくりしたみたい。

—大人たちの変貌ぶり、小学生から見たら信じられない光景でしょうね。

ポンちゃん:フジロックを境に子どもたちがホントに変わった。小学校6年生の女の子だと思春期に入る時期だから「え? 何が? 別に。わかんない」みたいな、ちょっとつれない感じになりつつある時期に行ったのが良かったのかもしれない。小さい時に行くと分からずに受けるその良さもあると思うけど、小6くらいで行くのもすごく衝撃的みたいよ、人が変わったっていったら変だけど。

ケロちゃん:外国の音楽も聴くようになったよね。今まで声優一本だったのに。

ポンちゃん:声優オタクは変わってない、相変わらず好きな声優さんの本を見るときはアルコールで手を除菌してますけど(笑)。音楽面は変わりました。ありがとう、フジロック。

ケロちゃん:音育だねえ。

おみそはん:ほんとだね。大人も子どもみたいにいろんな垣根が吹っ飛んじゃう。大人も子どもも同じなんだなって思いますね、楽しみ方が。

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—フジロックは「大人が子どもに還る場所」と称されたり、聴いて楽しかったり感じることがあれば、誰でもどこででも立ち止まる事ができる自由も感じますし。

ポンちゃん:フジロックって、おでんの鍋みたいですよね。ゆで卵、こんにゃくという様々な具が入ってて、全部違うけど全部美味しいの。

ケロちゃん:毛嫌いしてたけど食べてみたら意外と美味しいじゃん! とか。

おみそはん:食べず嫌い聴かず嫌いがあっても、それでも勝手に入ってきちゃうからね。

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—未知な音楽、未知な食事がたくさんあるのがフジロック。ワールドワイドな食もありますから。

ケロちゃん:そうだよね! まだ「食」をちゃんと楽しめてない。

ポンちゃん:まだ食べ切れてない〜。

—かき氷がお好きなんですよね?(*昨年のインタビュー参照)

ポンちゃん:美味しいのあるんだよ〜。

おみそはん:えー?! どこ? どこ?

ポンちゃん:ピラミッドガーデンの、ドン吉パークんとこ。毎年行くもん。

おみそはん:えー、食べます。

—おみそはんはフジロックの屋台で食べたりします?

おみそはん:私、昔、アルバイトしたことあります。

一同:ええええ?! フジロックで?!

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ポンちゃん:どこで?! 学生のとき? 何年前?

おみそはん:入ってすぐのオアシスで、スタミナ丼を売ってました。大学4年の時だから5,6年前かな。バイト先が出店するっていうので、今はもう出してないかもしれないですけど、川越にある焼き肉屋さんでした。ブラフマンのTOSHIーLOWさんとりょうさんが食べにきてくれました!

ケロちゃん:音は聴こえた?

おみそはん:奥田民生さんとか。聴こえたけど遠かった(笑)。

ポンちゃん:5年前の奥田民生さんてことは大雨だった時じゃない? 私たち、その年初めてフジロックに出たんだよね。

—もしや、おみそはんの初フジロックもその時ですか?

おみそはん:はい。アルバイトで(笑)。忙しかった〜。

—学生の頃からフジロックを「食」の面で支えていたとは!

ポンちゃん:ほんとだ! おみそはんのよそったスタミナ丼を食べてた人がいたんだよ?! その頃から食で参加しているおみそはん、最初からブレてないね。

—おみそはんの爆弾発言により、フジロック・デビューが同じ5年前であることが判明した「DJみそしるとMCごはんのケロポン定食」の皆さん。最後に、今年のフジロックでの初コラボ出演に向けて意気込みをどうぞ。

ケロちゃん:おみそはんとのコラボを楽しみたいと思います。

ポンちゃん:おいしいご飯をお届けするので是非聴きに来てください。

おみそはん:食べず嫌い、聴かず嫌いを克服せよ〜!

カメラマン=Kohichi Ogasahara
企画・取材・文=早乙女‘dorami’ゆうこ

《「DJみそしるとMCごはんのケロポン定食」 FUJI ROCK FESTIVAL’17出演情報》
7月30日(日)12:00〜@GypsyAVALON

《エビ・カニ大作戦》
7月30日(日)11時から、KIDSLANDからAVALONまでをみんなで行進するパレードを開催する予定です。
さあ、子どもたち、そして大人のみなさん。「エビ・カニ」になりきって、「DJみそしるとMCごはんのケロポン定食」を観にいきましょう!

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DJみそしるとMCごはん

静岡県出身。おいしいものは人類の奇跡だ!をモットーに、音楽と料理の新たな楽しみ方を提案する、くいしんぼうHIP HOP、ラッパー。まぎらわしい名前だけど一人。女子栄養大学卒業。大学の卒業研究として料理のレシピを歌にし「Mother’s Food」というアルバムを制作。楽曲に加えミュージックビデオも自ら制作しYouTube に投稿したところ音楽関係者の目に留まり、本格的に音楽活動をすることに。2013 年メジャーデビュー。“音楽× 料理”番組「ごちそんぐDJ」(NHK Eテレ)が毎週土曜日12:25〜12:30レギュラー放送中。

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最新アルバム『味の向こう側〜入り口〜』・『ごちそんぐDJの音楽』発売中
最新DVD「ごちそんぐDJ vol.1」発売中
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ケロポンズ

1999年結成、増田裕子(ケロ)と平田明子(ポン)からなるミュージック・ユニット。子どもだけでなく大人も一緒に楽しめる、歌あり、笑いあり、あそびあり、体操あり、ミュージックパネルあり、なんでもあり〜のステージの面白さは 宇宙的!と評判。子ども向けの歌の作詞、作曲、振付を手掛け、親子コンサートや、保育士・幼稚園の先生を対象にした保育セミナーなどに出演する。代表作「エビカニクス」は、保育園や幼稚園で大人気の定番体操曲、YouTube動画再生回数は2,300万回を超える。(2017年6月)

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最新アルバム『ドンヒャラパッカンあそびうた』2017年7月12日発売
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INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL’17

2017.07.28(金)、29(土)、30(日)
新潟県 湯沢町 苗場スキー場
OPEN 09:00/START 11:00/CLOSE 23:00(予定)