シンガーソングライターのMichael Kanekoが、最新アルバム『The Neighborhood』を携え<フジロック>に戻ってくる。本作は大橋トリオやハナレグミ、さかいゆう、藤原さくらなど、かねてより親交の深いアーティストをゲストに迎え、1曲ずつコラボレーションを行った特別な内容。ジャズやヒップホップ、ソウルにフォークとジャンルを越境しながら自らの音楽性を拡張し続けてきた彼の好奇心の強さ、誰に対してもオープンマインドなその人柄が、どの曲からも滲み出ている。

今年はレッドマーキーの初日トップバッターを飾るマイキー(Michael Kaneko)に、自身がCM音楽を務めたシトロエンのベルランゴに試乗してもらいつつ、フェスやキャンプに車で行く楽しさについてじっくりと聞いた。

Interview:Michael Kaneko

0713_michaelkaneko-citroen_01 フジロック’22トップバッター・Michael Kanekoがシトロエンと語るカーライフの楽しみ方

カーラジオを聴いて育った幼少期。Michael Kanekoさんと車の深い関係

──マイキーさんがCM音楽を手掛けているシトロエンのベルランゴ、実際に試乗してみていかがでしたか?

見た目と違って、車内の広さにまず驚きました。収納スペースもたくさんあるんですよ。車の天井部分に引き出しがついていたり、後ろの収納スペースも上下で区切りをつけられたり。これならフェスやキャンプへ行くときにも重宝しそうだなと。トランクが一つしかない車だと、そこに荷物をギュウギュウに詰め込んだり、細々としたものをその辺に転がしたままにしてしまったりするのですが、ベルランゴなら大きい荷物は後ろに積んで、細々としたものは引き出しにしまっておけばデッドスペースも減りますしね。

──サンルーフも大きくて開放感がありますよね。

そうなんですよ。天気の良い日などドライブしたらとても気持ちよさそうですよね。運転席の座り心地もとてもよかったです。

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──それにしても、フェスやキャンプへ車で行くときの高揚感ってなんなんでしょうね。

電車で行くのとは全然違いますよね(笑)。特に郊外の野外フェスの場合、車の方が断然快適。荷物を好きなだけ持っていけますしね。洋服とかとりあえず突っ込んでおけば、向こうで雨が降っても何とかなる(笑)。自分が出演するときは、ギターなどの機材を運ぶのも車の方が断然便利ですし。

──車の中で聴くBGMも、その日のフェスにぴったりのプレイリストを作っておいたりして。

確かに。でも、車で聞いていて一番楽しいのは「懐メロ」だと思う(笑)。中学生や高校生くらいの頃、クラスで友人たちと音源を交換しあったりしていたことを思い出すんですよ。ちなみに僕らの世代にとっての「懐メロ」だと、アヴリル・ラヴィーンやニーヨみたいにちょっとベタなくらいの楽曲をチョイスした方が、みんなで車に乗って移動しているときは盛り上がります。そういう意味で、BGM担当の人は責任重大。自分が聴きたい曲ばかり流していたら飽きられるので(笑)、できるだけみんなが知ってて盛り上がる曲を選択します。

──マイキーさんが、車でキャンプへ行く時に必ず持っていくツールというと?

ツールじゃないですが、ギターは必ず持って行きますね。あと、水筒も持ち歩いています。これなら無駄にペットボトルを買わずに済むので環境にも優しいですし。

──ちなみに今、マイキーさんは自分の車はお持ちで?

持ってますよ。正直、東京なら車がなくても生きていけるじゃないですか。維持費や税金など考えたら、必要な時に毎回タクシーを使った方が安上がりだと思いますし。でも、もともと車は大好きで、今話したように休日はドライブしたりキャンプ場へ行ったりするのが夢だったんです。3年くらい前から車がずっと欲しくて悩んでたのですが、ある時に勢いで購入しました(笑)。

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──カーライフはマイキーさんの人生に、どんな影響を?

車を手に入れたからなのかどうかわかりませんが、「いい仕事」が舞い込んでくることが多くなった気がします。例えば今回のようなインタビューも、僕が車に乗っていなかったら呼んでもらえていなかっただろうし(笑)。キャンプやアウトドアの企画などにも指名していただくことが多いのも、僕が普段から「カーライフの素晴らしさ」について普段からツイートなどしていたからでしょうね。

ここ最近DIYにハマっているのですが、ホームセンターへ車でさくっと行って、木材など買い込んでいます。そういう意味では、車を購入したことでライフスタイルもガラッと変わりました。活動の範囲もかなり変わりましたね。車でしか行けないような場所にあるレストランなども気軽にいけるようになったし、ここ最近はキャンプやアウトドア仲間なんかもできて、交友関係も広がっています。マネージャーやツアーのサポートメンバーを乗せて走るのも好きなので、彼らの送り迎えなども喜んでやっていますね(笑)。

──ところでマイキーさんは、カリフォルニアで育ったんですよね。

4歳から15歳まで南カリフォルニアに住んでいました。「車社会」だから、小学校の送り迎えなどで毎日のように乗っていましたね。とにかく道もでかいし家もでかい、家と家の間隔もかなり空いているので、車での移動が当たり前だったんですよ。土日はサッカーチムのメンバーとして、片道3時間くらいかけて他の学校へ行き、練習試合をさせてもらっていました。そんな生活をしていたので、日本へ移住してからもずっと車は欲しかったんです。

今はどうか分からないけど、僕が過ごしていた90年代後半からゼロ年代前半はもう、ラジオしかなくて。例えば『KIIS FM Music』のようにトップ40を流し続けるラジオ局や、ジャズ、カントリーなどジャンルに分けてそればかり延々と流しているラジオ局もある。それらをずっと聞いて育ってきたんですよね。今思うと、そういう「車社会」の中にいたからこそ、あそこまで音楽を聴き込んでいたんだなと思います。

新ALは「僕が考える日本のシンガーソングライターのオールスター戦」

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──さる6月29日には、最新アルバム『The Neighborhood』がリリースされました。

「ご近所さん(=英訳:Neighborhood)」という意味のタイトル通り、今回はハナレグミさん、大橋トリオさん、さかいゆうさん、藤原さくらちゃんなど、僕が個人的にも大好きなアーティストにたくさん参加してもらいました。フォークからジャズ、ソウルなど曲ごとに全く違うアレンジで、本当にバラエティ豊かな作品に仕上がっています。こんな機会って滅多にないと思うし、僕が考える日本のシンガーソングライターのオールスター戦みたいな感じになりましたね。

──ここまで豪華なアーティストが一堂に会したのも、マイキーさんの人柄やこれまでの活動実績があったからこそじゃないかと。

本当に自分は恵まれていると思います。大橋さんのサポートをしたことがあったり、永積(崇:ハナレグミ)さんには僕が英語の発音をディレクションさせてもらったり、何度かご飯を食べに行ったり。すごく可愛がってもらっていて。もちろんさくらちゃんとも英詞サポートさせてもらったりして仲良しだし、全然仕事っぽくないテンションでコラボできたのが自分でも嬉しかったんですよ。永積さんに関しては、数年前にライブを見たときにとても感激して。「いつか絶対に共演したいな」と思っていました。実はこれまで何度か紹介していただくチャンスがあったのだけど、それはしたくなくて断っていたんです。挨拶をするなら永積さんがちゃんと僕のことを認識してくださってからにしようと。なので、こうやって一緒に曲を作ったり、彼が僕の家に遊びに来てくれて一緒にプリプロをやったり……とても感慨深いものがあります。

──そういう関係性が、曲からも滲み出ていますよね。

そうだと嬉しいです。バンドのケミストリーと一緒ですよね。メンバー同士の絆が深ければ深いほどいい音が出せるように、コラボする相手との関係性が良好であればあるほど、いい曲に仕上がるんじゃないかなと。なので今回は、「コラボ相手としてお願いする」というより「バンド仲間として一緒に曲を書く」くらいの距離感で臨みました。

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──今回のインタビューでも思いましたが、マイキーさんは常に現場を明るくしてくれる雰囲気を纏っていますよね。一瞬にして相手の警戒心を解きほぐすのはマイキーさんの一種の「才能」だと思っています。

ありがとうございます。自分では何か意識しているわけでもないのだけど、カリフォルニアでの生活が長かったからかな。音楽の現場だけでなく、私生活でもとにかく明るく楽しい雰囲気の方がうまくいくと思うんですよね。ひょっとしたら、あまりにも能天気で「なんだあいつ」と思っている人もいるかもしれないけど(笑)。

──そんなことないです(笑)。さて、今年の<フジロック>はレッドマーキーの初日一発目ですね。前回は2017年ジプシー・アバロンでしたが、何か思い出に残っていることは?

あのときはCDデビュー前だったんですよ。最初のEPを出したのが2017年10月だったので。<フジロック>に参加すること自体、それが初めての経験でしたが「これがフェスだな」と思いました。それまでも大小様々なフェスに参加させてもらっていたのですが、あれだけの規模で、海外アーティストもたくさん参加しているというだけでまず興奮しましたし、彼らと同じフェスに出られるというだけで感動していましたね。もちろん、いつかはメインステージに出たいと思っていました。<フジロック>のポスターに、海外アーティストと並んで掲載されるのが高校生くらいの頃からの夢だったので。

──今年のラインナップで気になっているアーティストはいます?

僕、初日のフィールドオブヘブンのトリに出るDAWESというLAのバンドが大学三年生の頃から大好きで。ラジオ番組でもしょっちゅう彼らの音源を流していたんです。今回彼らは初来日を果たすのですが、実はまだライブを見たことがなくて。今からもう、めちゃめちゃ楽しみですね。初日から3日目までずっといられるかどうか、まだ分からないのですが(笑)。あとは、知り合いのミュージシャンや、ミュージシャン以外の友人たちともたくさん会える場所が苗場なので、このところコロナ禍でなかなか会うことのできなかったそういう方々とゆっくり話ができるのも楽しみです。早くみんなと乾杯したい(笑)。

──では、最後に意気込みを聞かせてください。

もちろん、いいステージにするのは当然なのですが、これで終わりにはしたくないなって。目標というよりは「通過点」として、さらに次のステップに進めるような、とにかくいい演奏をバンドメンバーと一緒に披露するので楽しみにしていて欲しいです。

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text&interview by Takanori Kuroda
Photo by 横山マサト

ラウンジDJブースに見立てたベルランゴがフジロックに登場!

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今年は会場奥のフードエリア「ORANGE CAFE」にシトロエンブースが登場!「Citroën Comfort Lounge」において、移動式ラウンジDJブースに見立てたベルランゴが展示され、DJアクトがプレイします。昼間はくつろぎのラウンジスタイル、夕暮れ以降はスタンディングのラウンジDJブースになり、音楽にとことん浸れる場に。

さらに、FM局「J-WAVE(81.3FM)」とのコラボによるブース内BGMも展開。DJアクト以外の時間帯は、シトロエン提供番組(CITROËN FOURGONNETTE毎週土曜22時より)を放送中のJ-WAVEセレクションによるBGMが流されます。そのほか、同ブースでアンケートに答えると「CITROEN x FUJI ROCK FESTIVAL ‘22スペシャルコラボTシャツ」がもらえるチャンス!(数に限りがあります)。フジロック当日は、シトロエンブースにGO!

CITROËN BERLINGO 製品情報

シトロエン公式サイト

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シトロエン×フジロック
CITROEN x FUJI ROCK FESTIVAL ‘22スペシャルコラボTシャツがもらえる!(数に限りがあります)