フジロック開催まで1ヶ月を切り、子連れフジロック本番までのカウントダウンがいよいよ始まりました。そこで今回のテーマは「準備」です。
人によっては、フジロックが終了すると同時に翌年の参加に向けて準備に入るようですが、私は完全なるスロースターターです。さらに、「ちゃんとやらなくちゃ」と思えば思うほど、何事も後回しにしたくなる厄介さも持ち合わせています。こんな性分である私でさえも、いざ始めてしまえばフジロック空間を脳内でフルに再現し、音も聴きながら「あれもいるなあ」「今年はこうしよう!」といった具合に大いに楽しめてしまえるのがフジロックの準備なのです。
大人だけでの参加であれば、準備がギリギリでも帳尻を合わせることはできますが、子連れでの場合にはそろそろ準備を始めたい時期。特に小さなお子さんを育てている人は、自分の時間を作ることもままならない日も多くあると思います。
もう1ヶ月、まだ1ヶ月。捉え方は人それぞれ異なりますが、どなた様も、これからフジロック本番までの時間を使って準備を存分に楽しみましょう!
■準備を始める前に
〜「道具」と「マインド」を分けて整理をしよう〜
【こどもフジロック】では、これまでも「こどもフジロック 〜準備を楽しもう。ゆとりと道具編〜」(2016年)、「こどもフジロック 〜準備を楽しもう! 2017〜」(2017年)を紹介してきましたが、準備をするには「道具」と「マインド」で分けて整理をしていくことが大切であると考えています。それは、そのどちらもが重要であり、分けて考えることで、より楽に、そして広範囲に備えることができるようになるからです。
1.準備するもの 〜子どもの安全は親の安心〜
過去2回の参加経験で、はっきりと分かったことがあります。それは、親がいかに準備を周到にしておけるかによって、親子共に楽しめる度合いが格段にアップするということです。
ここでの「準備」とは、単に物を買い揃えることだけが準備ではなく、「想像する」「考える」という行為に時間をかければかけるほど、親である自分の安心と平穏に繋がるという心の準備も含んでいます。
フジロックにいる子ども、その子どもを連れて参加する自分や家族の姿を想像し、子どもの安全を考え、必要なものを用意する。自分たちに必要であると感じれば、その情報を集めたり、経験者の話に耳を傾けてみる。そうすることで、自分たちに必要な装備品が見えてきますし、心に余裕も生まれます。
でもこれって、日頃の生活でも同じことが言えますよね。ただ、大きな違いは、フジロックは私たちの生活環境とは大きく異なる環境にあること。会場となる苗場スキー場は豊かな自然に囲まれた標高およそ900mの土地で、その気温差は日中の晴天時は最高で30℃近くなり、夜は15℃ほどにまで下がります。雨が降れば、一気に気温も下がり、時にはバケツの水をひっくり返したような土砂降りにも遭遇します。(昨年の2日目、エイフェックス・ツイン前後は久々に豪雨でした)
また、その変わりやすい天候や気温差は、何度体験しても読めないというフジロック参加者がほとんどでしょう。その中で自分たちが目一杯楽しむためには、それなりの準備が必要なのです。
「フジロック本番で親が肩の力を抜くための準備を」
偉そうに聞こえるといやなので正直に書きますが、私が息子を連れて、初めてフジロックに参加したときに準備を楽しめていたかというと、そうではなく、ただ物を準備して、ネガティブなシミュレーションばかりしていたように思います。自身の経験上、幼き子どもを抱えた親は愛する我が子を守るため、強固なガードで自分自身をガッチガチに固めがちなのではないかなと思います。
私はフジロックへ初回から参戦していますが、あの嵐を経験し、現在のフジロックがパラダイスであることを充分理解しているのにもかかわらず、いざ自分が乳幼児を抱えると、米粒ほどの不安は計り知れない恐怖へと変わり、必要以上に自分の心を責め立てたり、ネガティブ要素だけを拾い集めて心に問いかけたりと、未経験エリアに乳児を抱えて足を突っ込むことがどれほど怖いものか、そして多くの疑問や不安が生まれることも身をもって体験しています。
特に、「それ、私だわ」という人に読んでいただきたいのが、先日公開した「保育界の風雲児「柴田 愛子」に訊く、子どもをフジロックへ連れて行くのは○か×か」です。子連れでフジロックを参加することに迷いや不安がある人、そうではない人も、ぜひ保育界のエキスパートである柴田愛子さんのストレートな言葉をご覧ください。
子どもの立ち位置、その目線や性格に合わせて「その子に合わせた準備」をすれば、フジロックを親子で楽しむことができるはずです。大丈夫。一緒に楽しみましょう!
【こどもフジロック】とは
フジロックに子連れで参加する人にとって役立つ情報の収集、発信、シェアを呼びかけ、皆で助け合い、子どもも大人もフジロックを思いっきり楽しもうという想いが活動のベースにあります。<こどもフジロックFacebook>では、役立ち情報のシェアを呼びかけています。子連れで不安に感じていることなどを、子連れ参加経験のある方は体験談をシェアしてください。