子連れフジロッカーズ・インタビューVol.7 〜神宮家・群馬から苗場へ〜

家族の数だけそれぞれのスタイルがあるように、子連れフジロック・スタイルも様々でしょう。この「子連れフジロッカーズ・インタビュー」では、子どもを連れてフェスに参加する人がその時の自分には何が必要かを最終確認していただけるような参考例を集め、フェス参加ファミリーのケース・スタディとしてアーカイブしていきたいと考えています。

第7回となる今回は、昨年初めてフジロックに3日間キャンプで参加された神宮家のYukkaさんにお話をお訊きしました。第1回目のフジロック参加経験を持ち、「いつか家族でフジロックに行きたい」と長年考えていた父のサポートにより、他のフェスで経験を積んでから初めて参加したフジロックに魅了されてしまった母、そして年長の長男、年少の長女の4人家族。フジロック史上最大となった台風の影響下でのキャンプ体験談は必読です。

■神宮家プロフィール(群馬県在住・移動手段/車、新幹線、バス)
父(フジロック参加歴:5回/(1997,1998,1999,2016,2018)42歳/会社員)
母・Yukka(3回/(2016〜)32歳/看護師)
長男(3回/(2016〜)5歳10ヶ月・年長)2016年〜
長女(2回/(2016,2018)3歳11ヶ月・年少)

■神宮家の場合〜群馬から苗場へ〜

——初めて音楽フェスに参加されたのはいつ?

2010年の山中湖の<Sweet Love Shower>でした。私もフェスっていうものを体験したいなぁと思って。どちらかというと私は日本のアーティストが好きだったので、洋楽好きな夫がそれに合わせて「行ってみる?」ということで、テント張ってキャンプして。夫は大変だったというあの1回目の<フジロック>から参加していて、私はロッキン(<ROCK IN JAPAN FESTIVAL>)とか、群馬なので<山人音楽祭>、水上のニューアコ(<New Acoustic Camp>)には行っていたんですが、<フジロック>には2016年に初めて参加しました。

——最初からキャンプでのフェス参戦だったんですか?

夫が「フェス=テントでしょ」みたいな。

——すてき(笑)。

普段キャンプはしませんが、フェスでは宿も安く抑えられるので。ただ、夫が音響の仕事をしていた頃は土日が仕事でなかなか行けなかったんですけど、そのときは頑張って休みを取ってくれて。子どもが生まれてからは、2015年にニューアコが初でした。下の子が生後2ヶ月のときに連れて行っちゃったんですけど、天候に恵まれて1日だけのんびり過ごして。その翌年<フジロック>に。とにかく夫の<フジロック>への気持ちが、「いつか家族で行きたい」というのが強くて。

——Yukkaさんにとっても、子どもたちにとっても初フジロックだった2016年はいかがでしたか?

下の子が1歳になる年だったので、子どもも小さいし無理させるのもなぁというのもあり、まずはお試しとして1日だけ、Sigur Rósを観たかったこともあって金曜に。すごい天気が良くて、子連れで行くにはベストな日でした。

ーーあの日のSigur Rósは映像と大自然と音楽がすべてシンクロしていて素晴らしいステージでしたね。

もともと夫が好きで、それから私も好きになり、自分たちの結婚式でずっとSigur Rósの曲を流していたくらい好きで。「いつか家族で見たいね」と話していたんですが、その願いが叶った日でした。

——2017年は?

前年、ほとんど子どもに追われてあんまりアーティストとかは見られなかったんですけど「フジロックって他のフェスとは違う感覚だったな、また行きたいな」と思ったんです。夫の都合が悪かったので、私が上の子だけを連れて、新幹線で湯沢まで、駅からはシャトルバスを使って1日だけ行きました。

——母、頑張りましたね。雨でしたが大丈夫でしたか?

長男は大丈夫だったんですが、結局は長い時間いれなくて、YUKIが始まる前頃に無理しないで帰りました。でも、長男が前の年に怖がっていたキッズランドの大きな滑り台をトコトコ登って何回もシューっと降りてきたのを見て「成長を感じるな」と思ったのと、あんだけ広い場所を移動するのに弱音も吐かず、カッパを着て歩いていたのが印象的でした。

kodurefujirocker-vol7_1 子連れフジロッカーズ・インタビューVol.7 〜神宮家・群馬から苗場へ〜

kodurefujirocker-vol7_2 子連れフジロッカーズ・インタビューVol.7 〜神宮家・群馬から苗場へ〜

——バギーは使わず?

その年は使わなかったです。去年は下の1歳だった長女がいたので、長男が歩いているときは長女がバギーに座り、長女が抱っこのときは長男がバギーにと交互に乗ってました。そのバギーが必要だっていうのも、こどもフジロックや他の情報もいっぱい見てそうだよねと。夫も「バギーが必要だ!」と燃えていたのと普通のベビーカーは持っていたので、汚れても壊れても大丈夫という1万円以下のものをレンタルして。でも今年はもう歩けるから持って行かない予定です。子どもたちも普段よりも<フジロック>の雰囲気のおかげか、いつもよりも歩ってくれる。あった方がいいかなとも思うんですけどね。

——先日公開したゴッチさんのインタビュー記事を紹介したSNS投稿にもコメントを寄せてくださっていましたが、お子さんの耳の保護対策は?

イヤーマフを二人分持っています。去年のこどもフジロックの記事を見て買いました。

kodurefujirocker-vol7_3 子連れフジロッカーズ・インタビューVol.7 〜神宮家・群馬から苗場へ〜

kodurefujirocker-vol7_4 子連れフジロッカーズ・インタビューVol.7 〜神宮家・群馬から苗場へ〜

■フジロック・子連れ初キャンプはまさかの『台風』

——昨年(2018年)は初めて家族でキャンプ参加されたそうですね。

実は夫に内緒で「3日通し券」を買っていて、<フジロック>の1ヶ月前くらいにそれを夫に伝えました。夫が金土日の休みが取れないのは分かっていたけど、私は夏休みをもらえて休めるのでどうしても3日間行きたかったんですよ。だから夫は土日だけ、私は木曜に一人でテントを立てに行って、一回群馬に帰って…。

——えっ? 一度帰宅されたんですか?

はい。子ども二人連れて木曜日から行っちゃうのでもいいかなと思ったんですけど、まだ経験がないというのと、子どももいて大きなテントを一人で立てる自信が本当になくて。通しの駐車券も買っていたので、子どもが園に行っている間に苗場へ行き、駐車場に車を停めてテントを立てて、前夜祭も全然見ずに車で家に帰り、翌朝子どもたちを普通に園に送り届けてから自分だけ新幹線とシャトルバスを使って苗場に向かいました。そして金曜の夜、夫が子どもたちを連れて合流したんです。だから金曜は一人で丸々楽しませていただきました。

——なるほど。でも大変そう。相当疲れたんじゃないですか?

そうですね。でも、どうしても行きたい気持ちの欲が強くてそういう形になりました。だから去年は公園でテントを立てる練習から始めて(笑)。普段テントは夫が立てるんですけど、去年の場合、<フジロック>に行くためにはまず私が一人でテントを立てれるようにならないといけなかったんで。

kodurefujirocker-vol7_5 子連れフジロッカーズ・インタビューVol.7 〜神宮家・群馬から苗場へ〜

——テントはどこのメーカーですか?

ドイツのファウデっていうメーカーのファミリーテントで高さがあって。男の人なら一人で立てられるかもしれませんが、私は身長が高くないので苦労しました。

——いい場所に張れました?

それが素人だったなと。知識のある皆さんは駐車場当番とテント並びの番で分かれて並ぶっていうのを前日にインスタか何かで知ったんですよ。12時のゲートオープン前には到着していたものの、私は一人だったので駐車場の列に並んで車を停めてからテントの列に並ばなければならなかった。夫にもアドバイスをいろいろもらってはいたんですが、やっぱりいいところは空いてなくて、ちょっと斜めになっているところに立てざるを得なくて。

——それで子連れだったら大変でしたね。

ほんとですね。間違った選択をしなくて良かったです。それと、結局テントは一人で立てられなかったんです。隣のお兄さんが見かねて手伝ってくれて。もうちょっと練習が必要でした。

——「手を貸してください」とお願いはしなかったんですか?

いや、私としては「テントを一人で立てられないヤツは<フジロック>に来ちゃ行けない」って思われるんじゃないかって、必死で汗だくで(笑)。それでもうまく立てられなくて、その様子をずっと見てくれていた隣のお兄さんが「手伝いましょうか?」って言ってくれて本当に有り難かったです。涙が出そうになりました。

kodurefujirocker-vol7_6 子連れフジロッカーズ・インタビューVol.7 〜神宮家・群馬から苗場へ〜

kodurefujirocker-vol7_7 子連れフジロッカーズ・インタビューVol.7 〜神宮家・群馬から苗場へ〜