■西嶋院長夫妻とフジロック

ここからは、フジロック1回目からご同行されている奥様にもご登場いただいて、フジロッカー西嶋ご夫妻のお話を訊きます。

西嶋院長:1回目は土曜が仕事だったので2日目だけの参加のつもりでチケットを取っていました。あの日、都内は晴れていて、中央道を車で走って会場へ向かっていた時にラジオで「今日のフジロックは中止です」って聞いて「ウソでしょ」と。でもとりあえず会場まで行き、メインのステージ前まで歩いて行ってなんじゃこりゃって。

奥様:ライブを観てないのに、足元が泥だらけになっちゃって。

西嶋院長:それ以降、学会でどうしても行かれなかった、2001年(Eminem、Neil Youngが出た年)以外は全部参加させていただいています。いつも前夜祭の抽選コーナーで、櫓の上のスマイリーさんに呼ばれて「どこから来ましたか?」と聞かれたら、「宇宙・東京・世田谷です」「何回来てますか?」「1回目からで、こうこう、こうです」ってちゃんと言えるように準備してあるんですけど、一向に番号が呼ばれないんですよ(笑)。

(笑)海外フェスのご経験は?

西嶋院長:残念ながら、そこまでまとまった休みはなかなか取れなくて。旅先のイギリスやフランスのライブハウスでThe FallやThe La’s、Saint Vincentなんかを観たことはあります。話は前後しますが、十代後半の頃、SMASHがそれまでの渋公やサンプラザなどのホールじゃないところで、スタンディングのライブをやってくれるようになったのが感激でしたね。それまでは、アンコールでやっと席を立てるかなといったライブがほとんどだったので、そういった意味でSMASHのライブは画期的でした。

記憶に残ってるSMASHライブは?

西嶋院長:ノイバウテン(Einstürzende Neubauten)です。2日間公演があって、1日目はパイプ椅子が会場に並べられていたんですけど、客が前に押し寄せちゃって。それで2日目はライブ開始前にパイプ椅子をどけて。

SMASH石飛:そのとき椅子をどけるというアナウンスをしていたのは僕です(笑)。

西嶋院長:フジロックに関していえば、豊洲でも十分満足だったんですよ。あっちこっちで音が鳴っている、それだけで感激でしたし。ただ、翌年それが湯沢になり、会場が自然の中に移って、初めて日本にフェスができたんだなって思いました。ASHだったかな、グリーンの後ろの芝生で寝っ転がって観ながら「海外のグラストだとかレディングが本当に日本に来たんだ」って感慨深かったです。僕らの世代でやっとできたフェスも、それが何年かするとライブに行く感覚でフェスが普通にある、普通に行くという世代ができたじゃないですか。それをうらやましいねって言ってたら、最近では生まれたときからフジロックがあるっていう世代が出てきた(笑)。

時は流れてますね(笑)。

SMASH石飛:お子さんもとにかく増えているんで、こちらもビックリしているくらいです。

西嶋院長:フジロックも今年で22年で、苗場20周年。そろそろルーキーあたりに、親に連れて来られた世代がステージに登場するかもしれないですよね。昨年は医者仲間が10-FEET好きな中学生の息子を連れてきたんですけど、その友人はこれ以上ないってくらいの雨男で、テント水没して夜畳んで帰ったって(笑)。以前、何度かフジに来たことがあるのですが、そのときもほぼ雨でしたね。

(笑)でも久々に降って楽しかったという声も多いですよね。

奥様:ほんと、楽しかったよね。

西嶋院長:2、3年前、ほとんど降らなかったときがありましたよね? あれは逆にきつかったです。今年はBob Dylanが出ますが、フジ初参戦の方々の雨対策、大丈夫なのかな?(笑)。それから金曜のトップバッターが誰なのか気になります。20周年のトップバッターがBOREDOMSで、21年目がグループ魂。フジロック、本当に攻めてるよなって(笑)。グループ魂の時、妻は泣いてましたからね、笑いすぎて(笑)。あの攻めてるグリーンステージは本当に面白かったです。あと、フジではよく観るつもりがなかったものを観ちゃったりしてるんで。一人で歩いているときに、たまたまキッズランドを通りがかったら、ちょうどケロポンズがライブをやっていて、ちょっと観てみようかと寄ってみたら子どもがすごい盛り上がってて。

そうですよ。子どもも本気ですから。

SMASH石飛:ケロポンズも本気ですよ。ただの子ども向けじゃない、親も楽しいし、子どもも楽しいエンターテイメントですから。

西嶋院長:ルーキーも面白いバンドがいて、好みからいくと玉石混淆ってなっちゃうんですけど、結構楽しんでますよ。去年はバスクのスポーツをすっごく観たかったんですけど、ピラミッド(ガーデン)のオザケン観てたらどうしても間に合わなかった。

04 【こどもフジロック】小児難聴のスペシャリスト「西嶋 隆医師」に訊く、子どもをフジロックへ連れて行くのは○か×か

SMASH石飛:走り回ってますね(笑)。

西嶋院長:SYSTEM 7が朝4時にオールナイトフジに出た時、その年はプリンスに泊まっていたので仮眠をとってから3時半くらいに起きて、土砂降りだったんですが、一人でボードウォークを歩いて行ったら、案の定ステージ前にパラパラ程度にしか人がいないんですね。でもその人たちはみんな狂ったように踊っていて、しかもその中に2人知り合いがいたという。

オールナイトフジは本当に楽しかったですよね。伝説もたくさん。

西嶋院長:はい。なんかすいません。フジロッカーとしては話し出すと止まらなくて(笑)。個人的には、日高さんはフェスとしてのフジロックの進化を目指している人だと思うんです。だからキッズランドを始めとして、毎年ハードを充実させてくれているわけですよね。だからフジロックに参加する自分たちは、それに応えるべく最低限のマナーを守って、この素晴らしいフェスティバルを守っていく必要があると思うんです。ボードウォークも毎年ルートが改良されているし。そういえば、一昨年だと思うんですけど、ボードウォークの脇にいるマッドバニーのうちのひとつに、レミーがいたんですよ。すかさず写真を撮って、みんなに「レミーいるから」って伝えて。

05 【こどもフジロック】小児難聴のスペシャリスト「西嶋 隆医師」に訊く、子どもをフジロックへ連れて行くのは○か×か

最後の質問です。フジロックで観たいアーティストは?

僕はグリーンのトリでDavid Bowieを観たかったんですよ。グリーンで「Heroes」とか聴けたら絶対泣くって。

ボウイにオファーはしていたんですか?

SMASH石飛:オファーをしてない人はいません。

西嶋院長:もう一人いました。Morrissey! 今のMorrissey、シンガーとして脂も乗っているので、苗場で聴けたらいいのにって思ってます! 

企画・取材・写真・文=早乙女‘dorami’ゆうこ
写真=西嶋隆、宇宙大使☆スター

■イヤーマフ販売についてのお知らせ

フジロックまで、あと2週間となりました。すでに準備をされた方も多いと思いますが、今年、フジロックではオリジナルのイヤーマフを販売することになりました。現地場外ショップエリア「OFFICIALグッズ売場」でも販売しますが、オフィシャルグッズサイトでの注文でフジロックフェスティバル開催前の商品受取りを希望される場合は7月17日(火)24時までにご注文ください。(※商品の在庫状況によってフジロック開催までにお届けが完了しない場合もございます)
これらのアイテムを使って子どもの耳をしっかり守り、快適な子連れフジロックを楽しみましょう!

フジロック!イヤーマフ

06 【こどもフジロック】小児難聴のスペシャリスト「西嶋 隆医師」に訊く、子どもをフジロックへ連れて行くのは○か×か
07 【こどもフジロック】小児難聴のスペシャリスト「西嶋 隆医師」に訊く、子どもをフジロックへ連れて行くのは○か×か

【サイズ】188.82mm × 126.03mm
【カラー】PINK / YELLOW / BLUE 価格:¥3,780(税込み) 

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