平井「雨が降ってもいい雰囲気で、『まさかこんなに楽しいなんて』と」

小川「最初に行ったときの一気に解放されるような感覚は、今も忘れられないです。」

――そもそも、お2人がライブやフェスに感じている魅力とはどんなものなんでしょうね?

平井:種類によると思いますけど、たとえば<フジロック>の場合は、とても懐が広いですよね。色んな人がいて、色んな楽しみ方があって、ダイバーシティ(多様性)じゃないですが、緩やかさと居心地のよさを感じます。

小川:解放してくれる感じがありますよね。「自分がこうしよう」と思って行動するのではなくて、「自分ってこうなんだな」と思わせてくれるというか。自然に涙が出たり、大笑いしたり、踊ってしまったり。いつも無意識に着ているかもしれない鎧を捨てて、リセットさせてくれる空気や温度があると思います。実は私も体を動かすのは得意ではなくて、踊るのも苦手なんですよ。でも、<フジロック>では何も気にせずはしゃいでしまいます(笑)。

平井:小川さんが初めて<フジロック>に行ったのはいつですか?

小川:06年ですね。まだ大学生の頃ですけど、日焼け止めや虫よけぐらいしか持っていかなくて……。スニーカーを履いていって大失敗したのは覚えています(笑)。

――初めて参加するときは、だいたい2つに分かれますよね。しっかり準備される方と、苗場の山をナメていて、会場で大変なことになってしまう方と……。

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平井:私は逆に、色んな情報を収集して、準備万端で向かいました。とにかく「雨が怖い」ということで長靴やポンチョを準備して。今では会場では晴れた日でも長靴を履いているんですよ。私が持っているのはHUNTERのがっしりしたもの。デザインも可愛いのでそれを履きたいな、と思って持っていきますね。晴れても長靴一択です(笑)。

小川:私もHUNTERを使っているんですけど、最近はHUNTERの中にもコンパクトになるものがありますよね。今売っているのかどうかは分からないですが、履き口が紐で絞れて中に水が入ってこないようなものもあったりして。あれはオススメです。

――<フジロック>のイメージは、行く前と行ってからとではどう変わりましたか?

平井:事前に「雨が降ったら地獄と思え」と言われていて、すごく過酷な場所を想像して向かったんです。なので、会場に行ってみたら、「こんなに楽しいんだ」という、いい意味でのギャップを感じました。雨が降ってもいい雰囲気で、「まさかこんなに楽しいなんて」と。

小川:私は初めて行ったのが10年近く前なので、鮮明には覚えていないのですが、あそこまで広大な敷地が、音楽と大自然と人で満たされている場所って、他にはなかなかないと思いました。「ディズニーランドでもUSJでもない、こんな夢の国があったんだ」って。最初に行ったときの一気に解放されるような感覚は、今も忘れられないです。

――軽装で行っても、それぐらい楽しめてしまったんですね。

小川:初回は椅子も持っていなかったと思います……(笑)。当時は、今ほど人もいなかったので、芝生にぺたんと座っていました。今は来られる方も増えていますよね。

――お2人は会場で、ライブを中心に見るタイプですか? それとも、会場をブラブラするタイプですか?

小川:私はブラブラするタイプです。目的とするライブはひとつふたつで、それ以外は会場を回っていることが多いと思うので。

平井:私も同じです。決めすぎると逆にスケジュールに追われてしまって、楽しめなくなっちゃう。一度決めたら、そのスケジュールは守りたくなってしまうんです。

小川:ああ、すごく分かります。

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――アナウンサーの方の職業病なのかもしれませんね。

平井&小川:(同時に)尺管理(笑)。

平井:なので、「観られなくてもいい」ぐらいの気持ちで行った方が、私は楽しめますね。

小川:「ここのルートを通ろう」と考えていても、会場ではその通りにはいかないですよね。でも、そうやって別のルートを通っていたら、そこに面白いステージを見つけて、どうしてもそこに行きたくなってしまったりもして。

――そうやって誘惑に流されるのもまた、<フジロック>の楽しみ方だと思います。

平井:私もそう思います。それで「わぁ、この音楽素敵だな。これは誰なんだろう?」と調べることもありますし。