毎回さまざまなゲストに登場してもらい、<フジロック・フェスティバル(以下、フジロック)>の魅力・思い出・体験談について語ってもらう「TALKING ABOUT FUJI ROCK」。今回は「M bit Project」による特別編をかねてベンジーこと浅井健一が登場。

これまでBLANKEY JET CITY、SHERBETS、AJICO、JUDE、ソロ……と様々な名義で<フジロック>に出演している浅井健一。ここでは自身のフジロック体験を振り返りながら、フェスが誕生したときの感想、ブランキーのラストステージのこと、お茶目なエピソード、今年のステージについてなど楽しく語ってもらった。

Interview:浅井健一

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──まずは、今年の近況から聞かせてください。

何をやっとっただろうね。3月1日にビルボードライブ東京というところでライブがありまして、それをまずはすごいライブにしようと一生懸命やっていたね。あとは……思い出したら言うわ。

──はい。先ほどの収録もすごくかっこいいステージでした。

ビルボードのために相当気合いを入れて練習していたので、今、バンドが固まっていますね。

──メンバーの呼吸もいい感じなんですね。

うん、そうですね。前はいいライブのときと、たまによくないライブのときもあって。その差は何なんだろうとずっと考えていたんですけど、7、8年前に「それが理由だったんだ」というのがわかったんだよね。それがわかってからはライブがより楽しいし、いいライブになってると、自分で勝手に思ってますね。

──ちなみに“それ”は、何に気づいたんでしょう?

それはね、たぶん言ってもつまらないと思うから、今は言わなくていいと思う。

──そうなんですね。では、今日は<フジロック>についていろいろとお話を伺いたいと思います。

うん。

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エネルギーに満ちていたので。いまでもそうだけどさ。

──浅井さんがまず<フジロック>と聞いて一番に思い浮かぶものはなんですか?

<フジロック>は日高(正博)さんが1997年にさ、突然始めたでしょう。それが日本のミュージシャンにとっては、というか俺にとってはすごいことでさ。だって、世界のトップミュージシャンたちが日本にきて、山のなかで演奏して。もう盛り上がるしかないじゃん? そんなの絶対にみんな「出たい」と思うし、俺も呼んでいただけてすごく嬉しかったし。いまは戦争が世界中で起きていて悲惨なことになっているけど、<フジロック>とか音楽はそういうのと真逆なことだよね。<フジロック>は好きだし、大事だし、いつまでも続いてほしいと思いますね。そんなことが思い浮かぶかな。

──浅井さんのフジロック初登場は、BLANKEY JET CITYで登場した1998年でしたね。

海の方でやったよね?

──東京の豊洲の開催でした。

あそこ豊洲だったんだ。今は魚市場になっとるもんね。あの年はTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTも出とってさ、めっちゃくちゃ盛り上がってたよね。俺んたちも盛り上がってたけど。懐かしいね。ミッシェルはチバユウスケくんが亡くなって、とっても悲しいな。残念だね。豊洲はそういうのを思い出すね。

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──はい。ブランキーもミッシェルも凄まじいステージでした。

シーナ&ロケッツの鮎川(誠)さんたちもいて、鮎川さんの子どもも楽屋にいて、ウェスタンの格好で揃えてておしゃれだったな。そんな場面を思い出すね。あのときは楽屋にゲームセンターもあったんだよ。

──ゲームセンターですか!?

うん。ミュージシャン、ゲームし放題になってた。

──浅井さんもゲームを楽しんでいたんですか?

俺はゲームには全然興味ないんだよね。昔からゲームとアイドルには興味がない。あ、インベーダーゲームはやってたかも(笑)。

──ブランキーで登場したのは、苗場開催の2000年のGREEN STAGEでしたね。浅井さんからはどんな景色が見えていたんでしょうか。

視覚的には今(の苗場)と同じだよね。山と空が見える。こころ的には……忘れましたね。でもあのときは、ブランキーは解散するけど、そりゃあ悲しいんだけど、まだやりたいことがすごい頭のなかに浮かんでいたから、悲しみはあまりなかったかな。エネルギーに満ちていたので。いまでもそうだけどさ。

──感傷的な気持ちより、エネルギーが上回っていたんですね。

感傷的ではなかったね。楽しくて仕方がなかった。

──振り返ってそう思えるのは素敵ですね。

そうだね。死ぬまでそうありたいね。

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たぶん「みんなこれが聴きたいんじゃないかな」っていう曲を演るよ。

──浅井さんはこれまでブランキーやSHERBETS、AJICOやソロなど、いろいろな名義でフジロックに出演されています。

<フジロック>は都市型のフェスと違ってやっぱり開放感があるよね。自然のなかでラーメンとかね、食べたいよね(笑)。

──浅井さんはフェス飯も食べますか?

いや、あまり食べてないかな。俺、(お酒を)飲みだすと食べられなくなるんですよ。酒ばっかりになっちゃうから。でも、フジロックでは苗場プリンスホテルに泊まらせてもらうんだけど、あそこの朝食は世界中のミュージシャンも一緒で、みんな(寝起きで)モワーっとした感じで(朝食の会場に)来るでしょう? あれが意外と好きかも。自分もモワーっとした感じで行ってるんだけど(笑)。

──モワーっとした感じ(笑)。フジロックでのエピソードがあればぜひ聞かせてください。

本番の前日の夜に、酔っ払いすぎて崖から落ちて鼻の下を切ったことがある(笑)。

──それはいつ頃のことですか?

忘れた(笑)。ライブではファンデーションを塗って一生懸命ごまかしたけどね。

──それは大変でしたね。でもそれくらい楽しくて飲みすぎちゃったんですね。

ばかだよね。

──会場を回られたりは?

いつだったか、PONTIACS(ポンティアックス)で出たときがあるんだけど(2010年)、照ちゃん(照井利幸)と益男(有松益男)が一緒で。そのときめちゃくちゃ雨が降っとって、「もうこれだけ濡れたら裸で歩こう」みたいになって、上半身裸で<フジロック>を探検してたこともあった。たぶん楽しかったはず(笑)。あと、日高さんのテントがあって、優雅な感じでワインを飲んどって。そこに俺も仲間に入れてもらって。そうしたら日高さんが「お前、気に入った。JEEPを貸してやる」とか言って。というのも、<フジロック>のなかで日高さんが乗るJEEPがあったんだわ。その鍵をもらって次の日に会場のなかをゆっくり走らせてもらったんだけど、キャンディーグリーンの色のオープンのJEEPでさ、めちゃくちゃ目立ちすぎて少し恥ずかしかった(笑)。

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──テントといえば、キャンプサイトのエピソードがあると伺ったことがあります。

そうそう。池畑(潤二)さんが毎年スタッフとしてスタッフのエリアにテントを張ってるんだよね。そこで俺たちも呼ばれてみんなで酒盛りしていたら、ランタンから燃料が漏れていて、焚き火の火が引火しちゃってランタンが燃え始めてさ。それで池畑さんが火を消そうとランタンを投げたらアスファルトの上に落ちてバコーンと割れて余計に火がボワッとなっちゃって、全員でびびったという話があります(笑)。

──それは焦りますね。

焦ったね。ちゃんと火は消えて無事だったけどね。そんなこともありました。あと、<フジロック>って夜空にサーチライトがあるじゃん? 20世紀フォックスの映画の始まりみたいなサーチライト。歩いていたら、あの光を出すドでかいライトを発見して。その前に両手を覆い被さったら人間の型が夜空に映るかな?と思ってこうやって(大の字)やったことがある。

──なんと(笑)。

(人型には)ならんかったね(笑)。ただ熱かった。

──そんなお茶目なことをしていたとは(笑)。

人間、お茶目が大事なんだって。あ、みんな、真似はしないように。

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──浅井さんは<フジロック>の初期から見ていらっしゃいますが、<フジロック>の変化など、何か感じるところはありますか?

日本のミュージシャンが増えたよね。はじめの頃は外国のミュージシャンが多かったような記憶がある。それから、<フジロック>で思うのは、たまには静かになりたいかな。ずっとドンドンドンッて、どこかしらで音がしてるじゃん。たとえば10分間だけサイレントタイムをつくるとか……森の風の音とかさ、鳥や虫の声とかさ、そういう時間があってもいいのかなって思うな。もちろん外れの方に行ったら静かなんだと思うけど。夜とか、みんなで星を見る時間とかあったらいいよね。「ご来場の皆さん、今日は星がきれいなのでみんなで星でも見ようぜ」って。ロマンチックだよね。

──それは新しい提案ですね。

意外とそういうのを欲している人もいるんじゃないかなあ。

──他の出演者で印象に残っているステージはありますか?

ボブ・ディランがサービス精神がないなと思ったかな。

──というと?

ファンの人はけっこう年配の方が多いと思うんだよね。日本中とかから集まって。で、みんな見たいのは、Bob Dylan(ボブ・ディラン)が一人で立ってギターを弾いて歌う、それを絶対見たいはずなんだわ。それがボブ・ディランのはじまりじゃん。でもそのときは、はじめから最後までピアノに座って歌ったんだよね。もちろんそれでもいいんだけど、ファンの人たちも頑張って集まってきてるんだから、その姿を見せてあげようという気持ちにはならなかったのかなと思って。それがちょっと残念で覚えてるかな。

──王道の姿というか、求められているステージがあるのに、ということですね。

俺だったら考えるかな。というか、みんな絶対そうだろうなって。それ以外は俺、自分の出番が終わったら、緊張から解かれるとすごいお酒を飲んじゃうから、他のミュージシャンのステージをちゃんと見たことないかも。

──浅井さんは自分がステージに立つときには、セットリストなどもそのあたりのことを意識しますか?

もちろん全然考えるよ。そのときの自分のやりたいことと、ミックスして考える。

──浅井さんはライブでいろいろな時代の曲を演奏していますが、ご自身の手応えはいかがでしょうか。

すごくいいよ。めちゃくちゃいいです。

──いま演奏するから新たに気づくことや思うことなどはありますか?

いつのメンバーもいいんだけど、いまの3人もとくに相性がよくて。自分が61歳になって、なぜかここにきて前よりいい感じがしているんだよね。うまく説明できないんだけど、最高なのですごく嬉しいです。

──今年の出演者で楽しみにしているミュージシャンはいますか?

全部楽しみ。たぶん酔っ払って見られないと思うけど(笑)。雰囲気を楽しむという。

──今年は浅井健一名義の出演ですが、どんなステージになりそうでしょうか。

たぶん「みんなこれが聴きたいんじゃないかな」っていう曲を演るよ。一番盛り上がる感じ。そのなかでも、自分がいま一番言いたいことの曲を織り交ぜつつ、だね。今年はブランキーの曲が増えると思う。最高のステージをやるので、ぜひ見に来てほしいです。

──いまから楽しみです! では最後に、<フジロック>に行く方やまだ迷っている方にメッセージをお願いします。

<フジロック>は最高なので、自由に、気楽に、仲良く、優しい気持ちで。アンド、間違っていることをやっている人がいたら注意して、みんなで最高な3日間、4日間を目指して夏のひとときを楽しみましょう!

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text&interview by 秋元美乃(DONUT)
Photo by 横山マサト

INFORMATION

M bit Live × FUJI ROCK FESTIVAL’26 Special Live

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「生きていく 好きな曲がふえていく」を掲げるM bit projectが、FUJI ROCK FESTIVAL’26のオフィシャルサポーターに就任!
フジロックとのコラボレーションを記念し、4月24日(金)よりYouTube公式チャンネルにてスペシャルライブ映像が順次公開されます。出演は、今年のフジロックへの参戦も決定している浅井健一とGRAPEVINE。夏の祭典に向けた最高のプロローグを、ぜひお楽しみください。

配信開始:2026年4月24日(金)
配信先 :M bit Project YouTube公式チャンネル
出演  :浅井健一、GRAPEVINE

詳細はこちら

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