各界のキーパーソンによって<フジロック>を語り尽くすコーナー「TALKING ABOUT FUJIROCK」。今年の1月30日に本メディア『富士祭電子瓦版』がローンチして以降このコーナーには、高橋盾さん(UNDERCOVER)×松田龍平さんの対談や女優・沢尻エリカさん、フェス好き芸人で知られるハライチ澤部さん小峠さんなど……「え?この人も!?」というような数々の人物に登場していただきました。この半年の間すっかりと名物コーナーとなった「TALKING ABOUT FUJIROCK」も今年はこれが最終回となります。

その最終回、さらに驚いてください!! 今回、<フジロック>を熱く語っていただく人物は……、玉山鉄二さん、そして山田孝之さんのお二人です!
現代に活躍する多くの俳優陣のなかでも圧倒的な支持を得る実力派俳優のお二人がまさかの対談形式で登場です。普段から親交が深いという玉山さんと山田さん。ドラマや映画、CM撮影などで多忙を極めるなか、お二人揃って取材現場へ現れてくれました。彼らが語る<フジロック>には、楽しさという言葉だけでない現在の若い子たちへのメッセージも込められた、説得力あるインタビュー。これを読まずにもう<フジロック>を語れない、というか、<フジロック>に行かなくていいの!? と背中を押されてしまうこと間違いなし。それでは「TALKING ABOUT FUJIROCK」最終回、どうぞお楽しみください!

Interview:玉山鉄二×山田孝之

ty_IMG_03691 玉山鉄二×山田孝之、フジロックを語る。人生に影響する大切な場所

音楽という共通のキッカケがあったのが今の僕らに繋がっている(玉山)
音楽仲間が必然と集まって、自然な流れで「フジロック行こうよ」って(山田)

━━まずはお二人の初<フジロック>について教えてください。

玉山 僕はミューズ、マッシヴ・アタック、オアシスが来ていた年ですごく雨が降った年。確か2009年だったかと。あとその翌年2010年にも行きましたね。

山田 自分はケミカル・ブラザーズが出た2008年。その2年前ぐらいにも行ってます。初めの年はレンタカーを借りて前夜祭から行きました。

玉山 実は俺らまだ一度も一緒に行ったことがなくて。孝之が最初に<フジロック>に行った年、自分が(撮影で)ずっと海外に行っていた時で、それで国際電話で孝之と話したら「すげー楽しかったよ!」って話を聞いたんです。それで俺も来年は絶対に行こうって思ってスケジュール空けてもらって。でもその年に今度は孝之が行けなく……。これがずっと続いている感じですね。

山田 夏は基本的にどうしても撮影が入るんですよ……。

ty_IMG_0485 玉山鉄二×山田孝之、フジロックを語る。人生に影響する大切な場所

━━一緒に行っているイメージがありました。ではお二人の共通点が「音楽」であり<フジロック>である?

山田 俺らがはじめて共演した時が兄弟役で。撮影初日にいきなり過去の回想シーンで「仲の良い兄弟が二人でなんとか一緒に生活してる」っていうシーンを撮らなきゃならなくて。でもいきなり「初めまして」だったので、お互いに撮影前に共通点を探して距離を縮めようとしていて。その時に「音楽」が共通の話題になってすごく盛り上がったんです。

玉山 そうだったね。俺も孝之も、お互い人見知りだし恥ずかしがり屋というか、簡単にふところに飛び込むタイプではなかった。だから音楽っていう共通のキッカケがあったのが今に繋がってますね。京都出身だったので音楽文化が結構あってそれがキッカケ。あとはノリでCDをジャケ買いしたり!そんな感じから、音楽仲間が出来てフェスに行くようになった。

山田 自分も10代〜20代後半は自分でもDJをやっていて、クラブミュージックが好きで聴いていた時期。お互い仲良くなって何回か夜とか一緒に遊びにいって、昼も会うようになって。その頃、音楽仲間が必然と集まってきたのもあって、いろんなイベント行っている間、自然な流れで「フジロック行こうよ」ってなっていった感じでしたね。

ty_IMG_0406 玉山鉄二×山田孝之、フジロックを語る。人生に影響する大切な場所

たどり着く為のプロセスに価値がある。<フジロック>ってそんな場所(玉山)
ちょっとした制限があるから楽しい。人としてかなり成長出来る場所(山田)

━━はじめての<フジロック>を体験した時、今でも印象に残っていることって何ですか?

玉山 そうだなあ、やっぱり圧倒的に自然ですかね。あとはお客さんのマナーの良さはすごく感じた。初めて行ったときにビックリしました。あの環境でライブとか楽しめるって特別ですよ、明らかに。

山田 いまって結構、楽できたらいいとか有名なアーティストが観れたら良いとかって思う人たちもいるかもしれない。でもやっぱり<フジロック>の環境だからこそ観ることができる良さがあるよね。

玉山 本当にそう。クラブとかライブハウスもいいけど、自然のなかで、開放感があって、最高に気持ちいい。

━━自然のなかでライブを見る環境は全然違いますよね。他にも、初めてだったからこそのエピソードありますか?

山田 初めて行った時は<フジロック>の状況が全然分かっていなかったんです。なので気合いの入っている初日なんて、グリーンステージから奥までを2往復して足がパンパンになりましたね。それで2日目に機能しなくなったりして。とにかくテントで休んでました(笑)。ハーフパンツとスニーカーのみで行ってしまったので、それもぐっちゃぐちゃになって。2回目の<フジロック>ではレインコートと長靴を買って完全装備で行きましたよ。

玉山 俺も最初の年が短パンで行っちゃって。苗場虫(ヤマダニ)にやられて足がパンパンに腫れました…。