■7月29日(日)

93 【こどもフジロック】FUJI ROCK FESTIVAL’18子連れフェス体験記〜3歳児との過ごし方〜

○朝

朝から黒い雲が空を覆っていた最終日。これから出発しようという時、開場の遅れとドラゴンドラの運行中止情報が入ってきた。前日のナイトゴンドラにも乗れなかったドラゴンは、朝から「アレにのる!」と言っていたけれど、「今日は風か強くて止まっちゃったの」と伝えると泣き出してしまった。

それにしても雨風がひどい様子のため、出発を遅らせて少し様子を見ることに。しかしこの日はケロポンズがジプシー・アヴァロンに出演する日。さらには森の音楽会のフィナーレもある上に、ボブ・ディランだって登場するのだ。

結局、ギリギリまで宿で待機してジプシー・アヴァロンへ向かった。途中、激しい雨に降られたものの、アヴァロンに到着してからはなんとか雨も弱まってくれた。お揃いのゴンちゃんポンチョに身を包んだ孫とおばあちゃんのペアルックもなかなか可愛く仕上がっており、本人たちも気に入っていた。ファルコン的には昨年使った母のお古のレインスーツよりも格段に快適だったそうだ。

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○昼

アヴァロンでは、KIDS LANDから頑張って歩いてきた子どもたちと大人たちがケロポンズと記念撮影をしていた。皆さん、いい笑顔! そしてお待ちかねのケロポンズのショーが始まり、子どもも大人も歌って踊って楽しんだ。

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ドラゴンはと言うと、「ザ・自由」という言葉がぴったりな動きをしていた。最前列で見始めたと思いきや、客エリア後方にいた知り合いが気になって仕方がなかったようで、たびたびその場へ出向いたり、山側に登って虫を捕まえてみたり、でも好きな曲が始まると猛ダッシュで最前列へと戻って拳を突き上げてジャンプしたりと自由奔放に忙しく動き回っていたので、母は後ろで一人、張り切って踊った。

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ライブ後に食べたタナカクマキチの舞茸ピザが写真を撮る前に食べ終わってしまうほど美味しすぎた。間違いなく今年のナンバー1フジごはんだった! 

それからKIDS LANDへ行き、ドラゴンはバギーで昼寝すること2時間。その間の見守りはファルコンにお願いし、母はKIDS LANDに溢れる笑顔を集めることに没頭。いい顔ばかりでこちらもつられてニコニコしてしまう。

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○夕方

森のフィナーレが始まる頃、ドラゴンは目覚めた。深く眠ったのか寝起きでボーッとしつつもフィナーレに参加。あのパンダマンがケロポンズとふーちんに呼ばれてステージへ!

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最後は子どもたちもステージに上がって「にじ」を大合唱。親御さんのカメラ隊の人数が多くてお遊戯会の撮影大会状態に。

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森のフィナーレ後、いい思い出と共に森を去るファミリーや、残って遊ぶ子どもたちとその姿を見守る大人で賑わっていた。

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夕焼けに染まるKIDS LANDを後にして、ディラン前に少し早めの夕飯をとりにオアシスへ。食事と言えば、今年はほとんどのお店で使えた電子マネー&サコッシュが雨天の子連れ母アイテムとして最強だったことを特筆しておこう。ちなみに、ここでもファルコンのもち豚を奪ったドラゴン。

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食後、ドラゴンがいい遊びをしていた。ゴミステーションのお姉さんに「ありがとう」と笑顔をセットで貰えることに喜びを見いだした彼は、オアシス内に落ちているスプーンなどを拾い集めてはお気に入りのお姉さんの元へダッシュすることを繰り返していた。動機は不純だけれど、行い自体は良いことなので母は見守り、最後はそのお姉さんに御礼を述べた。

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○夜

そしていよいよ、3世代でボブ・ディランを観るときがきた! 
しかし、のんびりしていた我らがグリーン・ステージに到着した頃にはどこにも居場所がないというくらい人で溢れかえっていた。裏がないんだから仕方ない。そんな中でライブが始まった。

スクリーンに映る不動のディランは確認できたのだが、我が家の3歳児は自分の目でステージを観たいらしく、見えない状況にイライラし始めた。そして考えた彼は近くにあった木に登り始めた。

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その発想に驚きつつ見守ると、木には苔が生えていたため滑ってしまって思うように登れず、さらにイライラが増している様子。人もどんどん増えて来た上に暗くなり、怪我をしかねないので連れ戻すも怒り心頭なドラゴン。もう眠いのだろうと判断し、ファルコンにお願いして先に宿へと戻ってもらった。
どんな形にせよ、ディランの音を3世代で一緒に浴びることができた!

母はディランを観た後でKIDS LANDへ戻り、夜の写真を撮っていると目立つピカピカ帽子を手にするファミリーを発見。声をかけるとインスタで人気のファミリーだったので決めポーズもいただいた。

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スタッフのライブを聴き、KIDS LANDの終わりを見届けてから母は一人で夜の散歩へ繰り出した。

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ヴァンパイア・ウィークエンドを堪能後、友人と落ち合い、チャーチズをチラっと観てからアンフェアグラウンドへ。夜と昼ではまったく印象が違ったので、ドラゴンとファルコンにも見せたかったと思った。

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光の道を辿ってオアシスまで戻るとレッド・マーキーには話題のCHAIが登場。ブルー・ギャラクシーにも寄り道してから宿へ戻ると、ドラゴンとファルコンがスヤスヤと寝ていた。二人を起こさないよう静かに感謝して、我が家の3度目のフジロックが終了した。

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【あとがき】

過去2年と最も違ったのは「天気」でした。雨が降ることはあっても、台風の影響を大きく受けたのは初回以来ではないでしょうか。2日目の夜、キャンプサイトでは暴風雨でテントが倒壊し、避難をせざるを得なかった人がいたそうですが、子連れの方も大変だったことでしょう。

自然との共生を謳う野外フェスティバルのフジロックでは、穏やかな気候下においてはその豊かさへの恩恵しか感じ得ませんが、時にこうした厳しい一面に遭遇します。特に小さな子どもを連れて参加する場合は、自然の力と自分を過信せずに、状況を把握して先手の行動を取ることや、子の安全のためには諦めも必要とされることを改めて感じました。

下山後の雷雨の多い日々では、我が家のドラゴンは光る稲妻を見て「カミナリサマがきたよ! オナカかくさなくっちゃ。ツバサくんがいってたデショ!」と言い、必死におへそを隠していました。森の音楽会で鈴木翼さんが歌っていた歌詞を覚えているのですね。その他、今年のフジロックでは「フジロック」「ステージ」「キッズランド」というワードを覚えたようです。「3歳で『フジロック』って言ってる!」と、母は内心ほくそ笑んでいます。ビバ音楽英才教育!

それから、今年一番驚いたのは、インタビューにも登場していただいたKIDSの森の守り人であるヤスさんから教えてもらったドラゴンの行動でした。

遊具でドラゴンが苦戦していたとき、ヤスさんがお尻をちょっと押してヘルプしてくれたそうで、その際、「オシテクレテ、アリガトウゴザイマス」とヤスさんに言ったとか。母はその場面を見ていなかったのですが、常日頃より挨拶と「ありがとう」と「ごめん」は言える男になって欲しいと願っているので大変嬉しいことでした。

また、ファルコンこと、安定の乳母役である実母には毎度感謝しかありません。コロムビアの靴、ゴンちゃんポンチョも快適だったとのこと。ただし、昨年に引き続き用意してきた小銭は電子マネー普及のおかげでほとんど使わなかったようです。それからファルコンの相棒・写ルンですは、途中ドラゴンに奪われているのを何度か目撃しましたが今年も健在でした。仕上がりが楽しみです。

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母は3年目にして、独身で20代の頃の「あれもこれも観たい!」という気持ちが一切消えて「我が子の満面の笑みが観られればオッケー!」な心境へとシフトしました。これはけして諦めではなく、自分が望んだ選択だと思えています。もしかして親として、一歩くらいは成長したのでしょうか。

全体的にみても今年もファルコンのおかげで、子連れフジの面白さも全ヘッドライナー含めたライブも案外観ることができ、充分楽しめました。また、自己テーマだった「必死さからの脱却」については台風への懸念もあって緊張状態は続いたものの、変な力は入れずに済んだように思います。まだまだ“親の楽しむ姿”を見せられてはいませんが、子育ての先もまだまだ長いので焦らずに行こうかと。そうした気づきを【こどもフジロック】インタビューを通じて与えてくださった保育界のカリスマ・柴田愛子先生に深く感謝しています。

そういえば、ファルコンが場内で声をかけていただいたと言っていました。お見かけの際は、ぜひお声をかけてください。一年に一度、一緒に写真を撮って、お互いの子ども成長記録をつけたり、インスタなどを通じて子連れフジロッカーの皆さんともっと繋がりたいです。

来年の【こどもフジロック】では、栗原親子やその他の子連れフジロッカー・インタビューで話題になった小学校の自由研究テーマ集めや、ゴードンさんによるゴンちゃんワークショップが実現できないかなどにチャレンジしてみたいと考えています。その他の子連れに役立つアイディアなどは【こどもフジロック】Facebookページ内ビジター投稿までお寄せください。子連れフジロッカー・インタビューにご協力してくださるファミリーも随時受付中です。

今年も長い文章を読んでくださいまして有難うございました。また来年、苗場でお会いしましょう!

文・写真=早乙女‘dorami’ゆうこ
写真=Rui Nishi(NF)(サカナクション)、Tsuyoshi Ikegami(N.E.R.D/VAMPIRE WEEKEND)、© Photography by: Christopher Parsons for Top Dawg Entertainment(KENDRICK LAMAR)、宇宙大使☆スター

<こどもフジロックFacebook>では、フジロックに子連れで参加する人にとって役立つ情報の収集、発信、シェアを呼びかけ、皆で助け合い、子どもも大人もフジロックを思いっきり楽しもうという想いが活動のベースにあります。<こどもフジロックFacebook>では、役立ち情報のシェアを呼びかけています。子連れで不安に感じていることなどを、子連れ参加経験のある方は体験談をシェアしてください。