昨年が台風の影響による強風に泣いた年とするならば、今年は台風6号の影響による豪雨にこっぴどくやられた年となった<フジロックフェスティバル’19>。TAKKYU ISHINOらが出演予定だった<GAN-BAN NIGHT>などの一部プログラムが中止、会場への命綱である国道が一時閉鎖されるほどの荒天に打撃を受けながらも3日間開催され、ヘッドライナーのケミカルブラザーズ、SIA、THE CUREを含む総勢245組のアーティストが出演し、7月25日(木)の前夜祭には1万5千人、7月26日(金)4万人、7月27日(土)4万人、7月28日(日)3万5千人、延べ13万人が来場しました。
我が家も13万人中の3人家族として通算23回目の<フジロック>を無事に楽しく過ごすことができました。息子・ドラゴン(4歳8ヶ月)と共に、見たまま、感じたままの3世代で過ごした【こどもフジロック】4年目のフジロック体験レポートを綴ります。
□登場人物紹介
①長男・ドラゴン(4歳8ヶ月(年中)/フジロック歴:4回目(2016〜))
②筆者/母・ドラミ(兼ライター/フジロック歴:1回目から18回参加(1997〜))
③祖母・ファルコン(69歳/フジロック歴:4回目(2016〜))
▽過去3年のレポート(1歳・2歳・3歳児編)はこちら
■7月24日(水)前夜祭前日
車に荷物を積み込んで実家へ行き、ファルコンをピックアップ。大好きな佐野ラーメンを食べてから、いざ<フジロック>へ! 道中、楽しみにしていることを尋ねると「もち豚」と答えるファルコン。なんでも昨年最後に食べた1本が薄味で納得いかなかったとか。その他、写ルンですを買いに行ったらフジロッカー店員さんがいて盛り上がったというエピソードを披露してくれたりと、渋々付き合ってくれていた4年前を思えばこんな会話ができるようになること自体がミラクルだ。
一方、ドラゴンは「青いのに、夜とお昼に乗りたいの」とドラゴンドラとナイトゴンドラに乗れなかった昨年を恨み節で語ってくれた。頼もしいぞ、2人とも! 楽しみを聞かれているのにリベンジを誓ってしまうあたり、血は争えないけれど。そんなゆるい会話をしながら走行すること2時間半、三国峠を越えてあっという間に苗場に到着。1年ぶり、ただいま!
■7月25日(木)前夜祭
○朝
毎年恒例のキッズランド運営チームの全体ミーティングに参加。
ミーティングが終わるとそれぞれの持ち場へ。ドラゴンはカエル、バッタ、コオロギなどを捕まえて遊ぶ。
その後もカブトムシ、クワガタを見つけた大人たちが代わる代わる見せてくれる。<フジロック>は虫の宝庫だ!
その後は同い年のツキと徒党を組んだり、作業中の大人たちに同じことをしたいと直訴して木片を手に入れ、釘を打ったりして過ごしていた。
○午後
午後2時頃、突然土砂降りに。雨音が美しくサラウンドする中、スタッフの子どもたちはベビーテントで造形をしたり、ママーズに絵本を読み聞かせてもらう。ここはボランタリー・ママーズと呼ばれる育児世代スタッフが見守っているエリア。だからスタッフの子どもたちも親と共に現地に入り、一緒に働く高校生や大学生もいる。この絵本棚は段ボールと端布を使ったママーズによる手作りだ。
○夜
18時、前夜祭開始。まずはファルコンのリベンジ、もち豚から並ぶことに。待てない4歳がぐずり始めたので「こどもフジごはん」で取材した「ラ・パスタイオーネ」の全部乗せパスタを購入。そこで花火が空を舞った。
前夜祭ライブが幕開けしたレッドマーキーからは電気グルーヴの「富士山」が聞こえてきた。ほどなくモゴモゴと口ずさみ始め、次第に「ふ・じ・さーん!」と大きな声で飛び跳ねて歌うドラゴンの行動に、4歳ともなるとこんな反応をするんだなと驚いた。誰が音を出しているのかも気になったようで「中が見たいの!」と騒ぎ出すもイヤーマフを置いてきたので最後方へ。27キロに成長したビッグボーイを抱っこしてステージと超満員の観衆を共に眺めた。
その後登場したRED HOT CHILLI PIPERSの演奏に「QUEENだ!」ともちろん反応。“いつかQUEENになりたいの”という夢を持つドラゴンは大興奮して一緒に歌っていたけれど、止んでいた雨がまた降り始めたので早々に宿へ戻ってこの日は就寝。