フジロック開催まであと3日となりました。【こどもフジロック’18】では、これまでに13のコラムをご紹介してまいりました。

3年目を迎えた【こどもフジロック】。
今年は過去の取材でカバーしきれなかったトピックを取材すること、とりわけ子連れでのフジロック参加を躊躇させる不安要素について積極的に取り上げたいと考えていました。中でも「子どもをフジロックへ連れて行くのは○か×か」シリーズでの「子連れでの参加が子ども自身にどう影響するのか」と「子どもの耳への音の影響」については自分自身が息子を連れてフジロックに初めて参加するにあたり最も悩んだ2大不安だったからです。

01_1 【こどもフジロック】からのメッセージ

ともすると主催者側への批判や炎上が起き得るようなグレーゾーンにある問題への着手を認め、取材経緯を見守ってくださった富士祭電子瓦版、SMASHの深い理解に感謝しています。とりわけフジロックを真摯に、そして客観的に受け止めてオーディエンスに有益な情報を伝えていこうという姿勢には驚きを通り超えて感服です。きっと他のフェス、他のイベントであれば即却下になっていたことでしょう。

また、どれほどの権威あるその道のプロだとしても、フジロックに参加したことのない人の話を鵜呑みにはできないのではないだろうかと考え、その道のエキスパートであり、且つフジロックを良く知る人を探すことに注力した結果、柴田愛子さん、西嶋隆さんへ辿り着くことができました。引き受けてくださったお二人に深く感謝しています。

それから、オーディエンスの声もまた、感動するものばかりでした。子連れフジロッカー・ファミリーへの取材では、昨年取材を受けてくださったファミリーが実際どんな経験をし、どんな想いでいるのかのアフター取材と、鹿児島、北海道といった遠方からの参加者がどのような経路で、どんな想いで参加しているのかについてなど、個性豊かな4組のファミリー・ストーリーをご紹介しました。どのファミリーにも一貫していたのは「自分が行きたいから」という親の気持ちを自覚し、子どもに付き合ってもらう分だけ子どものための準備をそれぞれの子どもに合わせて施しているという点でした。

また、フジロック体験談の中でも他の親子では到底体験できないような話を披露してくださった栗原泉さん・栗原類さん親子の対談、そして、TOSHI-LOWさんの父としての顔が覗ける言葉の数々も素敵でしたよね。

02_1 【こどもフジロック】からのメッセージ

これらすべてのインタビューには、子連れでいく大人としての振る舞いを参考できるエッセンスが散りばめられています。本番を迎える前にぜひご覧ください。

そして、今年新たに試みたのがグッズ開発でした。フジロックには付きものである雨対策の重要性を伝えるために、これまでになかった子ども用オフィシャルグッズを岩盤と共に作りました。【こどもフジロック】の想いが形となったポンチョやレインスーツを、多くのファミリーに使ってもらえたら嬉しいです。また、今年からはイヤーマフもオフィシャルグッズとして販売されていますのでそちらもチェックしてみてください。

■マナーを守ってシンプルに、子どもも大人もフジロックを存分に楽しもう

03-15 【こどもフジロック】からのメッセージ

フジロックが湯沢・苗場開催となって20周年を迎える今年は、再び世界一クリーンなフェスを目指そうというマナー向上キャンペーンが行われています。

残念ながら、昨年のフジロックにおいて、歩きタバコ、ヘリノックスの椅子などを折りたたまずに持ち歩くこと、場所取り、椅子やシートの放置、ゴミのポイ捨てや分別せずに捨てる迷惑行為はまだまだ存在していたようです。

子を持つ親として、安全で自由でクリーンな大きな遊び場であることがフジロックの理想型とするならば、私たち子連れ参加者もまた、それぞれのできることから行動することが大切だと思います。ひとりひとりが良く考えて行動すれば、フジロックはもっと快適なフェスになり、子どもたちにとってもより安全な環境が生まれると思いませんか?

とは言え、子連れ参加する場合には、自分や自分の子どものことに精一杯で周りを見る余裕を持てない場面や、幼児の予測不能な動きに振り回されてしまう場合もありますよね。だからまずは、自分と自分のファミリーの面倒をしっかりとみましょう。その上で、自分の手や目の届く範囲にいる他の子どもやファミリーのこともほんの少し考えてあげられたら、子どもを見守る優しい輪が自然と生まれていく。そんな流れになるといいですよね。

KIDS LANDの守り人であるヤスさんをはじめ、多くのスタッフがフジロックを盛り立て、支えてくれています。3歳児を抱える母ライターが【こどもフジロック】を頑張る理由もまた、“子連れが増えたら、ハッピーが増えた”になってほしいという、ただそれだけを願って活動に参加しています。

今年も【こどもフジロック】コラムを読んで下さって有難うございました。道中にはお気を付けて苗場に向かって下さいね。今年も助け合い、声をかけ合って、楽しい時間を過ごしましょう!

最後に大切なお知らせです。会場内にいる石のゴンちゃんはフジロックを楽しませてくれるアートとして置かれています。連れて帰っていいのは最終日である日曜の日暮れ以降です。これは作者であるゴードンさんからのお願いです。

04-12 【こどもフジロック】からのメッセージ

写真・文=早乙女‘dorami’ゆうこ
写真提供=福原家、齋藤家、生重家、夏目家、Naoto kudo、横山マサト

“ルール・マナー”でもない、規制でもない。快適で気持ちよいフジロックをつくるのは、参加者ひとりひとりの気持ちが大切。国境を越え、文化を越え、フジロックから始まるあたりまえのエチケットを、あえて -OSAHO-(お作法)と呼び、キャンペーンを展開いたします。

<こどもフジロックFacebook>では、フジロックに子連れで参加する人にとって役立つ情報の収集、発信、シェアを呼びかけ、皆で助け合い、子どもも大人もフジロックを思いっきり楽しもうという想いが活動のベースにあります。<こどもフジロックFacebook>では、役立ち情報のシェアを呼びかけています。子連れで不安に感じていることなどを、子連れ参加経験のある方は体験談をシェアしてください。